ライフサイエンスAI、リスクマネジメント(ビジネスインテリジェンス・コンプライアンス支援分野、経済安全保障分野、リーガルテックAI分野)、DX(ビジネスインテリジェンス・プロフェッショナル支援分野)の各分野において、社会課題の解決に向き合う専門家の判断支援を通じてイノベーションの起点を創造している株式会社FRONTEO。
同社は、専門家の判断を支援する最先端技術を駆使し、集合知に埋もれたリスクとチャンスを見逃さない独自のAI「KIBIT(キビット)」の研究開発と社会実装により、情報社会のフェアネスの実現を目指しています。
こうした中、同社法務知財チームは、法的リスクの低減のみならず、ビジネス戦略と知財戦略を連携させながら、事業部門と密接に連携する「伴走支援型法務」へと進化を遂げています。この変革の基盤となったのが、「Hubble mini」から「Hubble」への拡張です。株式会社FRONTEO 法務知財部長 吉川 博史 様に、この変革や拡張の背景と効果についてお伺いしました(取材時:2025年10月)。
本記事のポイント
Over view
- 法務知財チームの概要
- 人数:7名規模
- 契約書依頼件数:130~180件/月
- Hubble mini導入前・Hubbleへの拡張前の課題
- 契約審査・法律相談はメール中心で過去の経緯共有や添付ファイルの版管理に手作業が多く、依頼時の資料準備の負担が発生
- 事業部門とのコミュニケーションや連携の強化及びコンプライアンスの周知や運用・定着まで含めた仕組みづくり
- 法改正等への対応を含め、ガバナンス・コンプライアンス体制の強化
- Hubbleの利用範囲
- 全社
- 契約書、利用申込書、契約書雛形、社内規程等
- Hubble miniからHubbleへ拡張後の効果
- 契約審査時の過去の経緯を効率的に可視化し、コミュニケーションの速度と品質が向上したことで、新たな検討事項にも迅速に対応できる体制を実現
- 契約業務における非付加価値作業工数を約4割削減し、事業部門との対話や事業推進に寄り添った法務支援に注力可能に
- 締結前後の契約情報の一元集約により、ガバナンスの向上を実現し、類似案件の参照や新規事業検討に活用できるナレッジとして資産化
法務・知財の融合と事業部門との深い連携により最先端技術の提供を支援
本日は宜しくお願いいたします。早速ですが、法務知財チームの概要を教えてください。
吉川
法務知財チームは、法務業務と知財業務の両業務を管掌しております。現在のチーム構成としては7名規模の体制で、契約書審査、法律相談、コーポレート・ガバナンス、リスク管理、商事法務支援、コンプライアンス推進やM&A等の戦略法務を担う法務専任メンバーと、国内外の特許や商標の出願、登録や管理及び知財戦略を担う知財専任メンバー、法務と知財の両業務の事務及び管理を担当するメンバー、そして私が部長としてその全体を統括しています。なお、現在法務業務メインの担当を追加募集しています。
例えば、ライフサイエンスAI事業に関わる契約書審査においては知財に関する専門的な知見が必要なケースも多いため、そういったプロジェクトの場合にはチーム全体で連携して業務を推進しています。

株式会社FRONTEO 法務知財部長 吉川 博史 様
法務と知財が融合し、ワンチームで対応されているのですね。法務知財チームのメンバーの皆様の特徴があればぜひ教えてください。
吉川
法的な知見だけではなく、その他の領域での様々な経験や知見を持っているメンバーが活躍しているところに大きな特徴があります。そのため、法務知財チームは法律の専門用語に閉じず、依頼者側の専門用語でも会話することが可能ですから、事業部門、研究・開発部門、経営層とのコミュニケーション上の問題が少なくて済んでいて、多様性が高いという点が特徴ですね。
具体的には、どのようなご経験やご知見をお持ちの方がいらっしゃるのでしょうか?
吉川
例えば、知財専任者は、20年以上特許技術者として経験を積んだ上で法科大学院も修了したスペシャリストです。また、ITエンジニア経験のある法務専任者は、ITに関する深い知見を持って法的なサポートを行うことができています。音楽家を志した経験を通じて培った課題発見力に強みを持つメンバーもいます。
法務知財チームでは、法律に関する一般論やMBA等の二次情報・三次情報の知識に偏らず、それぞれが実体験に裏打ちされた一次情報を持ち、法の視点と俯瞰した視点の両方で統合して考えることができるメンバーが活躍しています。
AI時代の法務知財は、そうした一次情報を蓄積している者が優位と考えています。
とても素敵ですね。契約書審査依頼件数はどれくらいあるのでしょうか?
吉川
法務知財チームが新規で依頼を受ける契約書審査件数は月間130~180件程度あります。
その中でも、ビジネスモデル上、特徴的な契約類型があれば教えてください。
吉川
当社は、ライフサイエンスAI事業、リスクマネジメント(ビジネスインテリジェンス・コンプライアンス支援分野、経済安全保障分野、リーガルテックAI分野)、DX(ビジネスインテリジェンス・プロフェッショナル支援分野)といったそれぞれの事業において、取り扱っている契約の類型が異なります。
以下の事業における契約類型としては、それぞれの事業の特性に合わせて、NDAの他、ライセンス許諾契約書、業務委託契約書(準委任契約書、請負契約書)や共同開発研究契約書等が多いです。
その他、SaaSビジネスモデル上多く発生する利用申込書をはじめ、法務知財チームでの審査を不要とする契約類型もあります。契約書雛形は、各事業に関わる約款も含め40種類ほど用意しています。
ライフサイエンスAI事業
自社開発のAI『KIBIT』を活用し、AI創薬支援サービス『Drug Discovery AI Factory (DDAIF)』を提供しています。 DDAIFは創薬研究における標的探索や仮説生成を行うAI創薬支援サービスで、大手製薬企業と共創プロジェクトを行っています。他にも、バイオベンチャーの創薬パイプラインの価値を最大し、導出(ライセンスアウト)の成功率を向上させるため、研究面と資金面での支援を行う共同創薬エコシステム事業『DDAIF Innovation Bridge』などを展開しています。また、会話型 認知機能検査用AIプログラム医療機器『SDS-881』や、非医療機器として会話型の「あたまの健康度」判定Webアプリケーション『トークラボKIBIT』を提供しています。 これらの根幹には、医療や創薬研究といった専門性の高い領域で、新しい発見につながる“仮説的推論”を可能にする数式(トヨシバ方程式)を基盤としたAI技術があります。
リスクマネジメント事業
・ビジネスインテリジェンス・コンプライアンス支援分野では、自社開発のAI『KIBIT』を活用し、メール・チャット・通話音声の監査ソリューションを提供することで、企業が直面する平時・有事のリスクに幅広く対応し、中長期的な顧客基盤の強化と収益拡大を目指しています。
・経済安全保障分野においては、サプライチェーン解析ソリューションや株主支配ネットワーク解析ソリューション、研究者ネットワーク解析ソリューション及び経済安全保障対策コンサルテーションを通じ、企業の経済安全保障に向けた戦略的意思決定を支援しています。
・リーガルテックAI分野では、国際訴訟や不正調査における証拠データの早期発見・保全(デジタル・フォレンジック)やeディスカバリ支援を提供しています。
40種類も雛形のご用意があるのですね!
吉川
はい。各分野における自社開発のAIを活用したサービスのご提供をしておりますが、一つのサービスの中でも様々な提供方法があり、多くの国内外の特許を保有していますので、それぞれ各事業部門と日々連携をしながら、約款や契約雛形の策定や改訂を行っています。
法務知財チームと事業部門の連携を非常に重視していることがわかります。
吉川
そうですね。私たちの法務知財チームとしては、過去の手続き中心になりやすい組織ではなく、事業に寄り添い、推進する攻めと守りの両輪の組織であることが望ましいと考えています。
今の時代、縦割りで連携が進みにくく、手続きが先に立つ組織では、会社全体でのコンプライアンス推進が実効的に回りにくい場合があります。同時に、事業推進の支援も機能しにくくなり、結果として法務は一時的に対応が属人的になりやすい場面もあります。
意思決定のスピードが上がるほど、ルールの周知だけでは現場実装が追いつきにくいことがあるため、従来型の業務の在り方を見直し、様々な施策を講じているところです。

具体的にはどのようなお取組みをされているのでしょうか?今回の取材テーマである「Hubble mini」から「Hubble」への拡張に限らず、是非教えてください。
吉川
AI時代においては、自部門のことだけではなく、他部門の業務や判断軸まで深く理解した上で、部門間を繋ぎ、協働しながらスピード感をもって事業を推進していくことが非常に重要だと考えています。
そのため、例えば、契約書審査業務でも可能な範囲で迅速に回答しつつ、顕在化リスクの解消だけでなく、事業部門と密に協議しながら潜在化リスクを早い段階で予防する形で伴走しています。
また、事業に関する約款の策定や改訂については、ビジネス実態に沿う内容にするため、営業部門だけでなく開発部門をはじめ、事業に関わるすべての部門と連携をしながら進めています。
従来の運用から、「伴走支援型」の法務知財チームに進化するために
現在のような法務知財チームに変化する前は、貴社ではどのような課題を抱えていたのでしょうか?
吉川
私が入社する前のチーム内の過去の業務状況については、多くの社員から話を聞くとともに調査することで、強化できる点を整理できました。これまでの学びを踏まえ、企業価値の向上に資する「本来の法務知財機能」を取り戻していきたいと感じました。
Hubble miniを利用する前は、事業部門との連携の前提となる、契約書の管理や契約業務の在り方にも課題があったのではないでしょうか?
吉川
私はHubble mini導入直後に入社しましたので、Hubble mini導入前の当社の課題については間接的な認識しかできていませんが、電子契約を利用するようになってからは、電子契約で締結した契約書はクラウドサイン上に保管するようになっていましたので、紙と電子の契約書が分散管理となりやすい状態でした。
そのため、事業部門が必要な契約書を検索したり、ナレッジとして共有したりすることが難しい面があったと聞いております。
そういった課題を解決するため、総務部門と一部の営業部門主導でHubble miniの導入を決め、私が入社した当時、ちょうど運用がスタートしたばかりでした。

吉川様が貴社に入社した当時、Hubble miniではカバーしていない契約締結前業務はどのような体制で行われていたのでしょうか?
吉川
当時は、法務審査依頼用のMicrosoft Wordファイルをダウンロードし、当該ファイルに依頼内容を書き込んでもらう相談メモ、契約書ドラフト及びその他関連資料をメールに添付して送付してもらい、メールを受信した法務知財チーム側では、Microsoft Excelに案件を記入して担当者をアサインしていました。
しかし、この運用は手作業が多くなりやすく、依頼時に依頼者へ多数の資料添付を求めていたため、一定の負担となる仕組みになっており、改善余地を感じていました。
少人数で知財業務から契約業務まで、すべてをカバーするというのは非常に大変ですね。
吉川
私は、事業に寄り添い、推進する法務知財チームにしたいと考えておりました。そのため、現在の業務の在り方を前提として単純増員するのでなく、事業部門とのコミュニケーションを含め、事業支援に時間を割ける状態を創ることを重視しました。具体的には、業務の効率化や仕組み化を推進していきました。

吉川様が業務フローを改善されていく中で、特に強く感じられていた課題は何でしたか?
吉川
2点あります。
1点目は、業務効率化です。
契約ライフサイクルを一元化し情報を集約すべきである、と考えていました。当時は会計システム導入時期でもあり、契約と会計処理を連携させる観点からも、契約書審査、稟議、そして締結後の保管管理までを一連の流れとして業務フローが少し煩雑になっていたため、整理する必要性を感じていました。
2点目は、契約業務の工数削減です。
1件の契約書審査依頼をするだけでも、小さな作業一つひとつが積み重なり、本来注力すべき高付加価値な業務に時間をもっと時間を割きたいと考えていました。
そうした中で、Hubble miniからHubbleへの拡張をご検討いただいたのですね。
吉川
そうなんです。Hubble miniは総務部門と一部の事業部門の課題解決のために導入されたものであったため、契約締結前の法務知財チームの抱える課題は検討の中心にはなっていませんでした。
そこで、Hubble miniからHubbleに拡張することで、総務部門・事業部門の課題と法務知財チームの課題をあわせて解決し、全社にかかる契約業務工数が削減できると考えました。

法務知財チームの課題解決のためにHubble miniが導入されたわけではなかったことを前提に考えると、法務知財チームとしては、Hubbleに拡張するのではなく、他のシステムと入れ替えるという選択もあったのではないでしょうか?
吉川
確かに、他のシステムも含めて検討をしました。
しかし、全く別のシステムを新たに導入するとなった場合、全社への説明コストに加え、業務フロー再設計の工数や利用料金等、導入にかかる総コストが大きくなります。そこで総コストを試算した上で、各システムの機能、提供価値や対応の柔軟性等を比較しました。
その結果、Hubble miniからHubbleに拡張するという選択が最も費用対効果が高く、当社の抱えていた課題を全体として解決できるシステムだという判断になりました。
miniからHubbleへの拡張で契約情報の一元集約と事業部門や経理部門との連携強化を実現
Hubbleはどのような範囲の部門の皆様にお使いいただいているのでしょうか?
吉川
Hubble mini導入時点では、総務部門と一部の事業部門のみの限定的な利用でしたが、契約書審査や管理の業務に関わらない事業部門のメンバーであっても、契約の相手方との取引に関わる関係上、契約締結後の契約条件の遵守を強化する観点で、自部門の取引先との契約条件はしっかりと理解しておくべきであると考えておりましたので、Hubbleに拡張した時点で、IDを全員に配布して、個別にアクセス制限をかけることにより、全社でHubbleを利用するようになりました。
契約書審査依頼の方法をメールからHubbleに切り替えた際、事業部門からはどのような反応がありましたか?
吉川
事業部門から業務フロー変更に対する不満はほぼ出ませんでした。むしろ、事業部門のメンバーも、非効率に思える契約業務があり、課題感を持っていましたので、契約情報が一元集約され、自動でバージョン管理も行えるHubbleについて「便利なシステムだね」という肯定的なリアクションをもらいました。
とはいえ、慣れていなくて使いづらいと感じている事業部門のメンバーもいますので、この点は仕組みで改善してゆきたいと考えています。

Hubble miniからHubbleへ拡張した際、もともとHubble miniをお使いいただいていた部門の皆様は混乱されませんでしたか?
吉川
Hubble miniからHubbleに拡張する際は、契約管理台帳やフォルダ構成等、Hubble miniで利用していた基本的な機能はそのまま使い続けることができ、その上で契約書審査依頼や契約書の編集等、締結前の契約業務に関わる機能が追加・拡張されただけでしたので、混乱は生じませんでした。
Hubble miniは、総務部門と一部の事業部門のみで利用していた一方で、Hubbleは全社で利用するようになりましたので、本部ごとでフォルダを増設し、アクセス権限を設定するだけでHubbleへの移行ができました。
契約情報をHubbleに一元化することにより、会社全体の契約管理の効率化が実現できています。
改めて、Hubble miniからHubbleに拡張して以降、どのようにHubbleをご利用いただいているのか、事業部門の依頼の段階から順に教えてください。
吉川
事業部門担当者からHubbleの案件管理機能で契約書審査や法務相談の依頼を受け付けると、Hubbleの台帳に自動で依頼案件が記録されますので、法務知財チームで案件を各メンバーにアサインし、Hubble上で進捗管理も行っています。
自社雛形で契約交渉を進める案件の場合、事業部門担当者がHubble上の自社テンプレートを利用して案件を進め、法務知財チームの審査が必要な案件は、Hubble上で事業部門と法務知財チームの担当者同士が協議しながら審査を進めます。
この際、契約に関連する提案書や上程資料、案件概要表等もHubbleの添付資料として契約書と紐づけてダウンロード不要で確認することができるため、契約業務に関連する情報はHubbleにすべて一元集約される仕組みになりました。
課題のひとつであった、契約情報の一元集約を実現されたのですね。契約書審査における課題も解決できましたでしょうか?
吉川
はい。様々なファイルをダウンロードしたりアップロードしたりする非付加価値の作業工数が減り、契約書ドラフトのバージョンをHubble上で自動管理し、最新バージョンの外部共有リンクを事業部門担当者が発行して取引相手に送付するフローになりました。
また、メールやTeams等様々なツールを立ち上げて長大なスレッドから情報を検索する必要もなくなり、必要な情報にすぐにアクセスできるようになっています。

ありがとうございます。審査完了後の業務フローも教えてください。
吉川
契約書審査完了後は、契約書の最終版をHubbleの確認済み機能を利用して承認・回付の連携を行います。稟議承認者が法務知財チームの審査が完了しているか、稟議内容と契約書審査の結果に齟齬がないかを確認・承認し、電子契約の場合、Hubbleのクラウドサイン連携で締結に進む流れです。
Hubble miniからHubbleに拡張することで、依頼から締結までの業務フローが、会計処理や稟議との関係でも整理できたのですね。
吉川
おっしゃる通りです。非効率になっていた契約業務フローをHubbleで整え、作業工数が削減できたことで、契約書の内容が事業部門側の認識と異ならないか、契約書の内容とビジネス実態に乖離がないか等、契約交渉の段階から経営視点で事業に寄り添った支援ができるようになりました。

Hubbleが貴社の法務知財チームの変化の一助になれたことがとても嬉しいです。締結後の契約書管理方法についても改めて教えてください。
吉川
締結後は、クラウドサインで締結したファイルはそのまま自動でHubbleに取り込まれ、紙で締結した契約書もPDF化をしてHubbleに格納していますので、全社の契約書がHubbleに網羅的に集約されています。
HubbleのAI自動読み取り機能で契約管理台帳も自動で作成され、事業部門担当者に更新・解約通知が届きますので、期限管理を含め、厳格な契約管理体制が整い、ガバナンスの向上にも役立っています。
事業部門の皆様にもHubbleで契約書を検索してご活用いただいていますか?
吉川
はい。まず自部門で取引している取引先の契約書はHubbleで振り返って確認できますので、例えば、共同研究を行う際に知的財産権がどのような条件になっていたのか等、実際のビジネスの場面で契約条項を事業部門側で先に確認した上で法務知財チームに相談してくれるようになりました。
契約業務の工数を4割削減し、事業部門との対話や事業に寄り添った支援に注力できる環境を実現
Hubbleへの拡張後は、業務フローが効率化し、契約関連情報が一元集約されるという変化がありましたが、Hubbleへの拡張により得られた定量的な効果についてもぜひ教えてください。
吉川
事業部門と法務知財チームのコミュニケーション速度と品質が向上し、契約審査の工数が4割程削減できました。

素晴らしい成果ですね!工数削減とスピードアップの一番の要因は何でしょうか?
吉川
HubbleでのコミュニケーションはTeamsにも通知が届き、Teamsから返信をすることができます。これまでメールで行っていたため検索に時間を要していた契約コミュニケーションが、秒単位で行われるようになりました。
工数削減についても、従来は、メールで契約書ドラフトの修正箇所を特定し、その修正の理由等をメールで記載して説明し、各種ファイルをダウンロードしたりアップロードしたりしながら審査を進めていましたが、Hubbleでは、自動で修正履歴が蓄積され、変更箇所も一目でわかるので、事業部門と法務知財チームとの共通認識の形成が瞬時になされるようになったことが非常に大きな変化です。
ありがとうございます。定性面でもHubble拡張の効果はありましたか?
吉川
契約ライフサイクル全体において、全社の契約関連情報がHubble上に一元集約され、全社の契約管理台帳が整ったことで会社全体のガバナンス向上に繋がっています。加えて、ナレッジマネジメントが進んだことで従来の課題を改善し、新しいメンバーの活躍の土台を構築できました。
2024年のHubble mini導入当時は1名だった法務知財チームが、現在では7名規模の体制に増員しているのですよね。
吉川
はい。ナレッジマネジメントの観点では、Hubbleがあって本当に良かったと感じています。
具体的にそのメリットを教えてください。
吉川
従来の業務フローでは、メールのスレッドに契約情報が蓄積されていきますが、新しく入ったメンバーは、過去のメールを見ることが難しい場合があります。そのため、引き継いだ案件についても逐一、知っている人に聞きに行く必要がありました。
しかし、法務では、問題が発覚した場面などで、過去の締結過程や修正意図が重要になることが少なくありません。そのため、必要に応じて過去の退職者も含めたメール等のデータを抽出して対応することになりますが、属人化の解消には工夫の余地がありました。
Hubbleに拡張後は、Hubbleに契約情報が集約されていますので、新しく入ったメンバーも、自ら検索をすれば、引き継いだ案件がどのような経緯で協議・交渉されているのか一目で把握できますし、過去の類似取引から修正過程や社内外のコミュニケーション等のナレッジを活用することもできます。
契約書審査をする際は、同一取引先との過去の契約書を確認し、どのような内容で協議・交渉を進めてきたのかを確認した上で、スピードをもって自社の判断や立場がぶれないように審査に臨むことができるので、会社としての判断の一貫性の担保にも役立っていると感じます。
新しく入られた方も即戦力として活躍いただける環境ですね。
吉川
まさにそうです。それだけでなく、私自身がマネジメントを行う際にも非常に役立っています。
例えば、Hubbleで案件・進捗管理が行えるようになったことで、案件のアサインを漏れなく効率的に行うことができるようになりましたし、定期的にメンバーの担当案件数を抽出して業務負荷の状況を確認し、法改正対応等の新規プロジェクトのアサイン時に業務量の調整を行うこともできるようになりました。

ありがとうございます。事業部門の皆様を含む会社全体の変化についてもぜひ教えてください。
吉川
Hubbleへの拡張により、法務知財チームの契約業務工数が削減されたことで、伴走支援型の法務組織が目指すべき事業部門との対話や、事業部門が想定しているビジネスを実現するための支援に時間が割けるようになりました。
一方で事業部門側も、Hubbleを利用するようになってから取引の流れが可視化されたことで、事業部門が自ら気になる契約条件に気づき、すぐに法務に相談をしてくれるようになりました。
さらに、自部門での契約条件を確認できる環境が整ったことで、法務に相談する前に自ら契約内容を確認してから相談をしてくれるケースが増え、よりビジネスの深いところまで協議・検討ができるようになりました。
結果として、事業部門側の契約や法的課題に対する向き合い方自体にも良い変化が生じていると感じます。
私たちは、コンプライアンス意識が高い組織ほど、手続き偏重に傾くのではなく伴走支援型法務へ向かうと信じて取り組んできましたが、その方向性を後押しする変化も見えてきました。
事業部門とさらに強固な関係を構築されているのですね。最後に、今後の貴社の展望を教えてください。
吉川
時代の変化が激しい今だからこそ、私たちはAI等の新しい技術の波に乗り、変化を先取りしていきたいと考えています。
一方で、誰かが無理をして成り立つチームにはしたくありません。安心して相談でき、互いに支え合いながら、ストレスなくのびのびと挑戦できる場所を、これからもみんなでつくり続けていきます。一人ひとりの経験や強みが、チームの力につながると考えています。
FRONTEOは、社会課題と向き合う各分野の専門家の判断を支援し、イノベーションの起点を創造していくことを目指しています。だからこそ私たち法務知財チームも、法務と知財の両面から、事業が一歩先へ進むための選択肢を増やす存在でありたいと考えています。契約・知財を「守る」だけでなく、意思決定を前に進め、FRONTEOの理念である「集合知に埋もれたリスクとチャンスを見逃さない」状態を、足元から支えていきます。
そして、縁があってFRONTEOの仲間が、それぞれのペースで力を発揮しながら、これからも一緒にワクワクする未来をつくっていけるようなチームでありたいと思っています。
本日はお忙しい中、素敵なお話をありがとうございました!

会社概要(2026年3月現在)
Company Profile
| 会社名 | 株式会社FRONTEO |
| 所在地 | 東京都港区港南2-12-23 明産高浜ビル |
| 設立 | 2003年8月8日 |
| 代表者 | 代表取締役社長 守本 正宏 |
| 事業内容 | 自社開発のAI「KIBIT」の提供を通じた、社会課題と向き合う各分野の専門家の判断支援 ・ライフサイエンスAI(AI創薬・AI医療機器・AI非医療機器) ・リスクマネジメント(リーガルテックAI分野・ビジネスインテリジェンス・コンプライ アンス支援分野、経済安全保障分野) ・DX(匠KIBIT零:技能伝承AI、KIBIT Libria:ドキュメントデータ解析によるナレッジマネジメント) |
| URL | https://www.fronteo.com/ |
より詳しいお話をご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。
Hubbleの詳細についての資料も、こちらよりダウンロードできます。

