今回は、「今までにないカラクリで世の中を豊かに」をミッションに掲げ、AIチャットボットを中心にカスタマーサポート業務のデジタル化推進SaaS「KARAKURI」シリーズを展開するカラクリ株式会社 Corporate and People Group Legal Team /Team Leaderの鈴木様に、Hubbleを通して実現してきた法務業務の課題解決について伺いました。
本記事のポイント
Over view
- 同社の法務の概要(2022年2月現在)
- 人数:1名
- 契約書依頼件数:約30件/月
- 導入前の課題
- 繁忙期、Google Driveでの慎重かつ正確なバージョン管理が困難に。
- どのファイルが最新版か分かりづらくなっていた
- Hubbleの利用範囲
- 法務及び事業部門
- Hubbleへの期待
- バージョン管理に関する課題の解決。Slack等、既存のSaaSとの相性にも期待
- 導入後の効果
- バージョン管理はもちろん、雛形の管理においてもより効率化を実現。
- Slack連携によって事業部門の業務効率を保ち、法務としても返信漏れ防止に
Hubbleの導入前からクラウドSaaSを活用していた
まず、御社の事業内容を簡単に教えてください。
鈴木
カスタマーサポートをエンパワーメントするというテーマで、CS領域のチャットボットをはじめとするお客様対応の自動化ツールを提供しています。
その中で鈴木さんは、どのような業務に従事されていらっしゃるのでしょうか?
鈴木
今は、事業の法務とコーポレートの法務をやっています。事業の法務では、契約審査はもちろんのこと、新しい事業をはじめるときの相談などもあります。
コーポレート法務では、去年の5月に設置した取締役会で事務局をやっています。
ありがとうございます。さっそく契約業務についてですが、Hubbleを導入される前の業務フローはどのようなものでしたか?
鈴木
まず審査は、事業部門からGoogle DocsのリンクをSlackのリーガルのチャンネルの中で受け取り、以後のやりとりもそのチャンネルの中で行っていました。審査が完了したあと、マネーフォワードクラウド経費で稟議を申請してもらい、電子契約の場合にはクラウドサインで締結するという流れでした。
締結し終わったら、Google Driveに契約書を格納して、契約書台帳はスプレッドシートに総務チームが手入力していました。
相手方とのやりとりの中で生まれる契約書の修正ドラフトはどちらに保存していたのでしょうか?
鈴木
法務が検討した契約書は、Google Driveにバージョンを分けて保管していました。
ありがとうございます。まさにクラウドサービスが業務フローの中心になっていたのですね。この時点で既にスマートな印象を受けます。
ドライブでのバージョン管理が大きな負担になった繁忙期
そのような中でHubbleにお声がけいただいたわけですが、当時の契約業務フローにおいてつまずいていた箇所があったのでしょうか?
鈴木
ありがたい悲鳴ではあるのですが、繁忙期に、Google Driveにバージョンをたくさん残していった結果、更新順序が分かりづらくなってしまったんです。しかも急いで締結したいという要望が強かったので、慎重かつ正確に管理するというのが非常に難しくなっていました。
幸いにもお客様にご迷惑をおかけすることは避けられたのですが、事業部へのスムーズなサポートのために契約書のバージョン管理が法務の課題となりました。最も忙しい時期を越えた頃に反省点を管理部門担当役員であるCOOに相談したところから始まりました。
前提として、バージョンをきちんと残しておこうという意識は鈴木さんの中にあったんですね。
鈴木
そうですね。以前に長くいた会社では、過去の経緯に関する共通認識を持つために、メールを見返して「こういうやりとりをしましたよね」というコミュニケーションをすることが多かったので、バージョン管理の大切さは根付いていたと思います。
費用対効果と同じくらい重視したのは、課題がスマートに解決されるかどうか
導入の検討にあたって費用対効果はどの程度重視されましたか?
鈴木
費用対効果ももちろん重要でしたが、課題が明確だったので、それをしっかり解決する方法であるかを同じくらい重視していました。
社内でも「繰り返し発生する業務をテクノロジーで解決する」という価値観が非常に大切にされています。そのような業務につきもののヒューマンエラーも含めて、テクノロジーで解決することが推奨されているので、その影響もあると思います。
なるほど!会社で大事にしている価値観が、ツール導入の際にも反映されることがあるのですね。
鈴木
カラクリのバリューの1つに「Leverage & Impact」というのがあるのですが、それに沿って考えても、Hubbleは良かったですね。バージョン管理のチェックなどは特に、人力では大変なので…。
ありがとうございます!さて、そうした背景があった中、Hubbleの最初の印象はいかがでしたか?
鈴木
質問と逸れてしまいますが、最初の印象は「あっ、社長が商談に来て下さるんだ」と思いました(笑)。雰囲気が柔らかくて、とにかくお話が分かりやすかったです。
説明を受けたあとにトライアルとしてHubbleを触ってみて、バージョン管理に関する課題は解決しそうだなという印象を持ちました。
事業部門の業務効率のためにも、Slackとの相性は必須だった
実際に使っていくにあたり、先ほど仰っていただいた既存のツールとどのように組み合わせて使っていくかは、色々と考えていただきましたよね。
鈴木
はい、何より事業部門が沢山のサービスにログインすることになると業務効率が落ちるので、入り口はSlackから変えたくないと思っていました。
今でも業務は回っているのに新たなサービスを入れて混乱したとなると、本末転倒なので。最初にSlackとの連携方法を紹介してもらった時点で「あっ、これだ!」となりましたね。
具体的には、どのようにSlackと組み合わせて活用していますか?
鈴木
まずはSlackのワークフローで依頼を受けつけて、そこで入力してもらった情報をHubbleに転記した後、Hubbleでコミュニケーションをしていく形にしました。加えて、Hubbleでのコメント通知はSlackのDMから個人に届くという連携も使っています。
ユーザー会で得た繋がりと「生の声」で、導入のイメージが持てた
Slackワークフローを使うことは、もちろん鈴木様が最終的にご自身で決断された一方で、他社事例も参考にされたと伺いました!
鈴木
そうなんです!テックファームホールディングス株式会社の法務の方がSlackワークフローを利用しているという記事をみて、同じようなフローを検討していました。
そしてちょうどその頃に、Hubbleの方からユーザー会へのお誘いを頂いて、実際にその方とお話をさせていただきました。あの場がなかったら、そこまでイメージが膨らまなかったかなと思います。
▼ 言及いただいた2021年夏ユーザー会のイベントレポートはこちら!
導入事例の記事に書かれていること以外に、どんな情報を聞いてみたいと思われましたか?
鈴木
そうですね、すごくはっきり言ってしまうと「導入事例にはこうメリットが書いてあるけど、本音は他にもあるのかな」と(笑)。「あそこでは言えない、何かありますか?」という話をしました。
実際に他のユーザーの方とお話ができるという体験はいかがでしたか?
鈴木
普段からHubbleさんって会社の雰囲気がすごくフレンドリーだなと感じているのですが、ユーザー会に参加されている方々も、すごく「早川さん好き」みたいな雰囲気が出ていて、信頼関係が強そうだなと感じました。個人的にもちょうど法務の「横の繋がり」を新たに作りたいと思っていたのですが、Hubbleさんとの繋がりがきっかけで、新しく開けてきたところです。
バージョン管理はもちろん、返答漏れ防止にも役立った
Hubbleのご導入後、バージョン管理の煩雑さといった課題は解決されましたか?
鈴木
はい、解決してすごく便利になりました。事業部門からも、やはりバージョン管理問題が解決され使いやすいと言ってもらいました。一つのバージョンに対してリンクが一つ割り当てられているので、共有時も取り違えなく、すごくやりやすくなったという声がありました。
Slackとの連携面ではいかがでしたか?
鈴木
コメントの通知がSlack上で受け取れたり、返信がSlack上でできたりするので、とても助かっています。さらに、SlackとのDM連携は、私宛てにきているコメントをみて、返答したかどうかのチェックリストとしても活用しているんです。返答したものはスタンプを押して、未返信のコメントを見落とさないようにしていて、これもすごく役に立っています。
面白いですね!他のユーザーさんでもご活用いただけそうな工夫です。
ちなみにHubbleを使ってみたら実はここも良かったというポイントはありましたか?
鈴木
雛形の管理が思った以上に良かったです。雛形に細々な修正をしたときに、その背景を各テンプレートのバージョンに残して管理していけるので、なぜ変更されたのかを後から見てもわかる状態にできました。また従来雛形を掲載していたイントラには当該テンプレートのHubble上のリンクをそのまま貼ることにしました。新しいバージョンにしたら、リンクを貼り替えれば対応できるのが助かっています。
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法務として取り組みたいこと
今まさに会社も成長されていて、今は主に鈴木様がお一人で実施されている法務業務の体制も過渡期かと思うのですが、この先法務として取り組んでいきたいことはありますか?
鈴木
AIを取り扱う以上、データの取扱いなどに関する法的な難しさもあるので、法令面でのポイントをより社内に伝えていきたいと思っています。人数が増えてきても、キーとなる人たちに重要なポイントを伝えて、それを横に広げて、共通の理解を持てるようにしたいと思っています。
そういった情報共有の観点で、Hubbleが役に立てるところはありそうですか?
鈴木
はい、あると考えています。例えば、過去に似たケースの相談を受けたことがあるときは、過去にコメントした背景や経緯を参照しやすくなっています。以前だったらSlackの中から検索をしなければならず、大変でした。
沢山お話していただき、ありがとうございました!全体を通してかなり「ありのまま」をお答えいただいたかなと思います。
鈴木
だいぶありのままですけど、大丈夫ですか?(笑)
もちろんです!これからも、よろしくお願いします!!
2022/2/17のHubbleユーザー会では、鈴木様にトークセッションのゲストとしてご登場いただきました!
ダイジェストレポートは、こちらからご覧ください。
会社概要(2022年2月現在)
Company Profile
会社名 | カラクリ株式会社 |
所在地 | 東京都中央区築地2丁目7−3 CAMEL 築地2 5F |
代表者 | 小田 志門 |
設立 | 2016年10月3日 |
事業内容 | SaaS事業(カスタマーサポートの現場で使えるAI「Karakuri」の提供・運営) AIソリューション事業(コンサルティング、個別開発) AIビジネス開発事業(事業開発) |
資本金 | 6億7,140万4千円 (資本準備金含む) |
URL | https://about.karakuri.ai |
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