2024.06.14 Fri

契約書管理は完全自動化へ!契約書台帳用プロンプトマニュアル

本記事でわかること

Over view

  • 生成AI(GPT)を使って、契約書から必要な情報抽出を行う際のコツ
  • 業種や契約類型に適した情報抽出のプロンプトの具体例

Hubbleユーザーの皆様、こんにちは!
本記事では、Hubbleの「カスタム項目AI自動入力機能」をフル活用するためのTips、特にプロンプトの書き方をご紹介します!

本記事が参考になる方

HubbleやHubble miniを活用して、締結後の契約書管理やその分析を行いたい方

総論ープロンプトの書き方のコツー

まず、総論として、ChatGPTを提供するOpenAI社が提示するGPTへの指示(プロンプト)の書き方のポイントを解説した「Six Strategies」に基づいて、プロンプト作成の際のコツを、特に契約書管理の場面に使えるものに絞ってご紹介します(図1参照)。

①質問を詳細にして投げる

プロンプトが詳細であれば、より関連性の高い回答を得ることができます。具体的な要件や文脈を提供することで、GPTがプロンプトを理解しやすくなるためです。例えば契約書管理でいえば、まずどういった契約書の類型を想定しているのかを示すことで、アウトプットの精度が上がります。

②区切り文字を活用する

区切り文字を使用して明確に区別することで、プロンプトの正確な理解を助けることができます。特にHubbleとの関係では、ドロップダウンで出力をしたい場合に、対応する選択肢を明確に示すのに有用です。

③ステップバイステップの指示を提供する

タスクを完了するための手順を明確に指定することで、GPTが段階的に処理を行い、より正確な結果を提供することができます。特に契約書を順に読み解いていくことが必要な場合や、契約類型によって出力してほしい内容が変わる場合には、「ステップバイステップで考えてみてください」と一言加えると精度が上がることがあります。

④例を示す

具体的な例を提供することで、GPTが望ましい出力形式や内容を認識しやすくなります。少数の例(few-shot prompting)をプロンプトに含めることで、GPTはそれらに基づいて類似のタスクを効果的に遂行できます。例えば、抽出してほしい情報が、契約書のどのあたりに、どういった形式で書かれていることが多いかを示すのは非常に有用です。

⑤期待する回答形式や長さを明示する

アウトプットの望ましい長さを指定することで、モデルが適切な量の情報を提供しやすくなります。特にHubbleの場合、抽出した情報がドキュメントリストにも表示されるため、一覧の見やすさを考慮すると、最大でも出力するアウトプットは150-200字程度にとどめるべきでしょう。

各論 -具体的なプロンプトの例-

さて、ここからは、具体的な契約書を想定し、情報を適切に取得するためのプロンプトの例をご紹介します。

現在のAI自動入力機能を駆動させている生成AI(GPT)は、契約書の内容を読んで理解していると思えるくらい、精度の高さを感じさせてくれます。このため、多少雑なプロンプトでも単純な情報抽出には十分対応可能と思われます。ただ、その一方で、常に正確に情報が取得できるとは限りません。以下でご紹介するプロンプトを参考にしつつ、こちらの操作方法にしたがって、設定画面から皆さんの雛形などを題材に正確に取得できるプロンプトを探してみてください(※)。

(※本機能を使うにあたっては、該当する項目をドキュメントリスト上で作成する必要がある場合があります。ドキュメントリストの項目の作り方はこちらです。)

なお、Hubbleでは、以下の9つの初期設定項目(図2参照)に、初期プロンプトが設定されており、以下の項目については特段設定をせずとも高精度で情報を抜き出すことが可能です。

本記事ではそれ以外の項目について情報取得するためのプロンプトをご紹介します。

(見出しに記載されている「テキスト」「ドロップダウン」などの表記は、おすすめのドキュメントリスト上の項目タイプを表しています)

1.汎用的な業種・契約類型に活用できる項目とプロンプト例

まずは以下で、様々な業種や契約類型にも対応可能な情報抽出のプロンプト例をご紹介します。

契約の概要・要約(テキスト)

〈プロントプト例〉
この契約書の内容を150字前後で要約してください。主に、以下の情報をまとめてください。

– どういった取引を想定した契約なのか
– 損害賠償の上限が設定されているか
– 簡単に解約が可能か

契約類型(ドロップダウン)

〈プロントプト例(〇〇は自社名)〉

契約書の内容によって、以下の通り契約を分類してください。

– 株式会社〇〇が売主となっている契約書の場合は[売買契約書(販売)]を入力してください。
– 株式会社〇〇が買主となっている契約書の場合は[売買契約書(購買)]を入力してください
– 秘密保持契約書の場合には、[NDA]を入力してください。
– 上記のいずれにも当てはまらない場合には、[その他]を入力してください。

取引金額(半角数字)

〈プロントプト例〉

契約書内に記載されている取引の税別金額を抽出してください。もし月額と年額の記載があった場合は、月額を優先して抽出してください。また、以下のような場合には、[0]を入力してください。

– 契約書内に金額の記載がない場合
– 契約書内に損害賠償の金額しか記載がない場合
– よくわからない場合

商品名(テキスト)

〈プロントプト例(〇〇は自社名)〉

まず、当該契約が売買契約であるかを判別してください。
次に、当該契約が売買契約である場合には、「株式会社〇〇」が販売する契約書の場合、その販売する対象の製品名を抽出してください。もし複数の製品が記載されている場合は、「,」で区切って入力してください。製品名は契約書の末尾に付属している別紙に記載されている場合もあります。

2. 各種業界にユニークな契約に活用できる項目とプロンプト例

次に、以下では、主にメーカー、不動産、コンテンツ・IP業界の契約書に活用できるプロンプトの例をご紹介します。

メーカー① 製品の保証期間(半角数字)

〈プロントプト例(〇〇は自社名)〉

まず、当該契約が売買契約であるかを判別してください。
次に、当該契約が売買契約である場合には「株式会社〇〇」が販売する契約書の場合、記載されている製品の保証期間を入力してください。年単位で記載されている場合には、月単位に変換して入力してください。なお1年は12ヶ月です。

メーカー② 危険負担(ドロップダウン)

〈プロントプト例〉

契約書に記載されている商品の危険負担の条件を、以下の基準に従って入力してください。

– 製品が買主に引き渡された時に危険が移転するという趣旨の記載がある場合には、[EXW]を入力してください。契約書内に直接「EXW」と記載されている場合も同様です。
– 製品が船内に積み込まれた時に危険が移転するという趣旨の記載ある場合には、[FOB]を入力してください。契約書内に直接「FOB」と記載されている場合も同様です。
– 上記のいずれにも当てはまらない場合、またはよくわからない場合には[不明]を入力してください。

不動産① 物件所在地(テキスト)

〈プロントプト例〉
不動産売買に関する契約書において、売買の対象となる建物の住居表示の住所を入力してください。通常は不動産売買に関する契約書の第N条に記載があります。

不動産② 契約相手方の属性(ドロップダウン)

〈プロントプト例〉

不動産売買に関する契約書において、取引先の種別を以下の条件に従って入力してください。

– 取引の相手方が法人の場合は、 [法人]と入力してください。なお法人の場合には、会社名に「株式会社」「合同会社」「合資会社」「合名会社」「学校法人」「有限会社」などが入ります。
– 取引の相手方が個人の場合は、 [個人]と入力してください
– よくわからない場合には[その他]を選んでください。

不動産③ 物件の瑕疵(テキスト)

〈プロントプト例〉
不動産売買に関する契約書において、当該不動産が有している瑕疵を抽出してください。なおこの瑕疵は、契約書上のXXXXの箇所に記載されていることが多いです。

コンテンツ・IP① テリトリー(テキスト)

〈プロントプト例〉
ライセンスを許諾している国名や地域名を日本語で入力してください。もし複数の地域が記載されている場合は、「,」で区切って入力してください。「〇〇内」のように記載されている場合は、「内」は省いてください。分からない場合は空欄で返してください。

コンテンツ・IP② 対象商品(テキスト入力)

〈プロントプト例〉

契約書がライセンス契約の場合、ライセンスの対象としているキャラクターなどの版権対象物を何に使うかを記載してください。基本的には物品です。広告やパンフレットなど販促物はここに記載しなくて構いません。もし複数の地域が記載されている場合は、「,」で区切って入力してください。

コンテンツ・IP③ ロイヤリティの支払方法(ドロップダウン)

〈プロントプト例〉

ライセンス契約において、ライセンスの対価を分類してください。

– 契約期間中、定額の対価の支払いのみが必要となる場合には、[定額]を入力してください。
– 契約期間中、定額の対価の支払いに加えて、売り上げによって変動した金額の支払いが必要な場合は[売り上げベース(最低保証あり)]を入力してください。
– 契約期間中、定額の対価の支払いではなく、売り上げによって変動した金額の支払いのみが必要な場合は[売り上げベース(最低保証なし)]を入力してください。
– 上記の3つのパターンに当てはまらない場合には、[その他]を入力してください。

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