1954 年に兵庫県姫路市で創業し、産業高圧ガス・医療ガスの製造、販売及び工事を軸に、LP ガス等のエネルギー供給や福祉用具・住宅機器の販売まで多角的に展開している高浜酸素株式会社。高い専門性を強みに一般企業から医療機関、官公庁まで幅広い信頼を集め、「地域産業、医療、暮らしを支え続ける」という理念のもと、人々の営みに不可欠なインフラを提供しています。
ガス事業は、高圧ガス保安法、液化石油ガス法や薬機法等の関連法令により文書管理の重要性が高く、許認可証や免許の更新漏れは事業上のリスクにもつながります。
こうした中で同社は、Hubble mini の導入により、契約書のみならず周知文書、許認可証や免許証、登記簿、納税証明書に至るまで、社内で扱うあらゆる重要文書の集約と厳格な期限管理体制を構築しました。
同社 常務取締役 高浜 悠輔 様に、ガス業界における文書管理の重要性や Hubble mini 導入前後の変化についてお伺いしました(取材時:2025 年 12 月)。
本記事のポイント
Over view
- 年間に発生する契約関連の文書
- 約 1,000 件/年
- Hubble mini導入前の課題
- 必要な文書を探す作業に時間がかかっていた
- 事業上のリスクに関わる許認可証・免許等の更新時期の期限管理が属人化していた
- 各拠点に文書が分散していて、拠点間を移動して文書を入手する手間が発生していた
- 秘匿性の高い文書の管理・共有方法がなかった
- Hubble miniの利用範囲
- 全社
- Hubble miniに格納している文書の種類
- 契約書、周知文書、SDS(安全データシート)、引渡先保安台帳、許認可証、入札関係書類、免許証、登記簿、納税証明書、請求書等
- Hubble mini 導入後の効果
- 契約書や許認可証等の文書を一元管理し、検索にかかる時間を 1/5 に削減
- ガス事業に関する許認可証や免許の期限が自動通知されるため、事業継続に関わる更新漏れのリスクを未然に防止
- 過去の文書のデータ化業務に係る 2 人月分の費用を削減
- 権限管理の下で秘匿文書も最新データを管理・共有することが可能になり、どちらの拠点からも必要な文書を確認できる体制に
契約書や周知文書等、法令に対応するための文書作成・管理が重要となるガス事業
本日は宜しくお願いいたします。早速ですが、貴社の事業概要を教えてください。
高浜
当社は、ガスメーカーから仕入れたガスを自社のタンクに貯蔵・管理し、販売・提供時に産業用、医療用、一般用に対応する大きさのボンベに充填して自社のトラックでお客様にお届けする、ガス事業を中心に営んでいます。提供しているガスの種類に応じて、事業セグメントは大きく3つに分かれています。
1つ目は、当社の事業の中で最も大きな比率を占める産業向けガス事業です。自動車等の製造現場で溶接に使われるアルゴンや炭酸ガス、アセチレン、スクラップの現場で金属の切断に使われる酸素のほか、窒素等の各種ガスを、溶材やボンベ、溶接機といった関連商材と合わせて販売しています。2つ目が医療用ガス事業で、手術室や病室で欠かせない医療用酸素をはじめとする各種医療ガスの供給や医療ガス供給設備の保守点検から、在宅酸素療法用の酸素濃縮器の設置や携帯ボンベの供給までを担っています。3つ目がLPガス事業で、主に一般家庭向けに入浴や調理に使うプロパンガスの供給を行っています。需要があるお客様には、併せて空調機器やキッチン・浴室のリフォームまで含めた住設工事も提供しています。

高浜酸素株式会社 常務取締役 高浜 悠輔 様
非常に幅広い領域を手掛けていらっしゃるのですね。高浜様のご担当領域も教えてください。
高浜
私は、常務取締役として、営業も業務範囲の一つにはなりますが、主要な業務として、社内の業務効率化やDXの推進を担っています。当社だけでなくガス業界全体として、FAXや紙を中心とした業務が多く残っており、当社も業務用のシステムとしてビジネスチャットツールもクラウドストレージも導入されていない状況でしたので、少しずつ業務環境を整え、業務効率化や仕組みづくりに注力しています。
ありがとうございます。貴社のビジネスモデル上、どのような契約書が発生するのでしょうか?
高浜
ガスの種類により、契約形態が変わります。産業用ガスは危険物となるため、企業様とガスの料金等の基本的な内容だけでなく、高圧ガス保安法や安全管理に関する事項等を記載した高圧ガス基本売買契約書を締結します。医療用酸素をはじめとする医療用ガスの多くは、薬機法上、「医薬品」に分類されるため、国が定める薬価(公定価格)となりますが、供給が途切れたり設備が故障したりすることは人命にかかわるため、医療機関とガスの購入契約の他、保守点検委託契約等も締結します。
プロパンガスについては液化石油ガス法(液石法)に基づき、料金や設備の所有権を記載したいわゆる「14条書面」をお渡しします。産業向け・医療向けのガスについては一般社団法人 日本産業・医療ガス協会、プロパンガスについては日本LPガス協会等、各ガス事業に関連する各協会から推奨される契約書のひな型をベースに運用しています。また、ガスを充填するボンベ(容器)は当社からの貸与でお使いいただくことが多いため、併せて「高圧ガス容器貸借契約書」を締結しています。
ガスの種類により法律上も厳しい決まりがあり、事業運営上様々な契約書が発生し非常に複雑ですね。契約書以外にもガス事業に関連して作成・管理している文書はあるのでしょうか?
高浜
はい。例えば産業向けの企業様に対しては1件あたり大きく分けて4種類の文書をセットで作成・管理しています。1つ目が、先ほどご説明した各種契約書、2つ目が、お客様ごとにガスの引渡しや設置の状況を記録する「高圧ガス引渡先保安台帳」、3つ目が、ガスの成分や取扱い上の注意事項を記載した「SDS(安全データシート)」、4つ目が、ガスの安全な取扱いをお客様に周知した証として年に1回作成・交付する「周知文書」です。
非常に種類が多く大変ですね。年間では、どれくらいの文書が発生するのでしょうか?
高浜
契約関連の文書だけでも、年間で1,000件弱の文書が紙の状態で発生します。加えて、月間150通ほど発生する請求書や、登記簿、納税証明書、各種許認可証等も含めると、当社で取扱う文書の量は相当な規模になります。
こうした契約業務はどなたがご担当されていらっしゃるのでしょうか?
高浜
お客様とのご契約は、営業担当が契約内容のご説明、ガスの安全な取り扱いの周知から契約書や関連する文書の作成、締結まで行っていますが、長年の取引の企業様も多いので新規作成よりも毎年の周知文書や法改正により追加で必要となる文書の対応等を主として行っています。法人のお客様との契約で、先方の法務部から契約条項の修正依頼が入る場合は、私や事務担当者がその都度対応しています。契約書や関連する文書やその控えの保管や契約管理台帳の作成については事務担当者が担っており、年に1回行う周知の時期の管理も行っています。
紙中心の文書管理体制に潜む課題とガス業界でも進む電子化への取り組み
Hubble mini導入前はこうした多くの文書をどのように保管・管理されていらっしゃったのでしょうか?
高浜
契約書をはじめとする紙の文書の原本や控えは、基本的に大型のファイルに綴じて保管し、Microsoft Excel(以下、「Excel」)で作成した台帳で管理していました。データ化した文書ファイルは、Windows Explorer(以下、「Explorer」)上に保存をしていました。
紙ベースでの文書管理にあたって、どのような課題を感じていましたか?
高浜
課題は大きく3点ありました。1点目は、文書の検索性の低さ。2点目は、許認可証や免許の期限管理の煩雑さ。そして3点目は、拠点間に文書の原本が分散していたことです。
1点目の検索性について、具体的にはどのような場面で課題を感じていましたか?
高浜
日々の業務の中では「このお客様といつから取引を開始したか」を知りたいときや台帳やシステム上の記載を確認しているときに原本を照合するために、文書を探す作業が定期的に発生します。その際に、Explorerで自席から探そうと思っても、検索対象のファイルをうまく見つけられなかったり、検索結果が出てくるまで時間がかかったりして、必要な文書をすぐに検索することができませんでした。そのため、結局書庫まで足を運び、ファイルから紙を捲って原本を探すのに1件あたり5分前後の時間がかかっていました。

2点目の課題として挙げられた期限管理についても具体的に教えてください。
高浜
例えば、医療用ガスを販売するための医薬品販売業許可は6年ごとに更新が必要ですし、医療関連サービスマーク等の認定にも更新があります。また、医療機器の販売・貸与管理者の継続的研修のように、担当者個人ごとに定期的な受講が必要なものも多くあります。加えて、各自治体の入札参加資格も2年に1回の更新が必要です。
書類ごとに更新の周期や時期もバラバラなうえ、こうした期日はExplorerでは管理することができないので、事務担当者が期日を確認する必要がありましたが、万が一、これらの更新漏れがあれば、事業自体が止まってしまったり、入札に参加できなくなってしまったりする等、経営上のリスクに直結します。そのため、非常に煩雑でありますが厳密に管理していく必要があります。
3点目の拠点間の課題についても教えてください。
高浜
当社には2つの拠点がありますが、登記簿や納税証明書等の原本が片方の拠点にあると、もう一方の拠点からわざわざ取りに行く必要があり、業務を進める上で非効率的だと感じていました。
なるほど。今教えていただいた3つの課題から、紙ベースの管理は限界を感じていたわけですね。
高浜
はい。加えて、医薬品の添付文書の電子化が法令で定められるなど、文書を電子的に管理する流れが進んでいました。紙だけで管理していると、紛失のリスクが伴いますし、紙でもデータでも保管することは、災害対策のバックアップとしても機能します。電子化によるリスクマネジメントと業務効率化は、業界全体の方向性としても求められていました。

そうした状況から脱却すべく、Hubble miniを選ばれた決め手は何だったのですか?
高浜
導入にあたっては、5~6社の文書管理サービスを比較検討しました。その中で、Hubble miniは、OCRで紙の契約書をPDF化したデータを検索ができ、かつ、期限管理ができるという当社が求めていた要件やデータの必要容量を満たしたうえで、機能が過剰ではなく、Explorerに近いフォルダ構造で使えるため、事務担当者でもすぐに馴染めると感じました。トライアル時にも社内の数名で触ってもらい、「わかりやすい」「使いやすい」という声が揃ったことが決め手です。
実際にトライアルでお試しいただいた際のご感想をお聞かせください。
高浜
当初、Hubble miniを検索で見つけた際は「契約書管理」のシステムだと認識していたので、許可証等の契約書以外の文書の期限管理等もできるかわからなかったのですが、Hubbleの営業担当者から「PDFであればどのような書類でも管理できる」と伺っていました。そこで、私と事務担当者2名で実際にトライアル環境を触り、契約書だけでなく許認可証等も格納してみました。その結果、AIによる読み取り精度も申し分なく、許可証や免状の期限管理も可能であることがわかり、「これなら現場で使い続けられる」という共通認識を持つことができたので、社長決裁を含め、導入までスムーズに進みました。
各種許認可証や免許証等の重要文書もHubble miniに集約し期限管理で事業リスクを回避
Hubble mini導入後、どのようにご活用いただいているか教えてください。
高浜
全社員にアカウントを配布しており、事務と経理の部署では特に活用しており、70代後半の経理担当者も日常的に使ってくれています。当初は契約書や周知文書、許認可証や免許証等の重要文書だけをHubble miniに格納していたのですが、活用が進むにつれ、気づけば、請求書、登記簿、納税証明書、入札関係書類等、管理が必要なあらゆる重要文書の格納庫として利用されるようになりました。現在では、「社内の正式な文書はHubble miniを見ればある」という状態を作ることができたので文書整理の方針も非常にシンプルになりました。
幅広い文書をHubble miniに集約されているのですね。特に便利に感じている機能はありますか?
高浜
最も役に立っているのは、本文検索機能と、更新・解約期限通知メールです。本文検索機能については、キーワードを入力すれば、フォルダを横断して結果が即座に表示されますので、従来5分ほどかかっていた文書探しが、1分程度に短縮されました。ファイル名が間違っていても本文検索で検索結果に必要な文書がヒットしますし、当社ではHubble miniのフォルダを取引先毎にひとつ作っているので、確認したい取引先との契約書や文書をすぐに見つけられ、スキャンしたPDFデータのファイル名を正確に整える必要がない点も助かっています。
ありがとうございます。更新・解約期限通知メールの活用についても教えてください。
高浜
許認可証や免許は、大体有効期限の3か月ほど前までに更新手続きを行う必要がありますが、Hubble miniに許認可証や免許のPDFデータを格納するだけで、期限管理ができて非常に便利です。有効期限前の必要な通知タイミングで通知を受け取れる仕組みになっていますので、毎月、通知メールを見て「そろそろこの免許の更新時期だ」と意識できる状態になりました。
万一、許認可証や免許の更新漏れが発生してしまったら、半年~1年は入札ができずに事業が止まってしまったり、法令違反になってしまったりと、事業上の重大なリスクになりえます。従来はそうしたリスクが生じないように、毎週許認可証や免許の期限を確認する等非常に時間がかかっていましたが、Hubble miniで有効期限前に通知を受け取るだけでよくなったことで、目視での確認業務にかかっていた時間がなくなりましたし、事業上のリスク回避策としても非常に大きな価値があると感じています。
権限設定についてはどのように設定されていますか?
高浜
納税証明書等機密性の高い文書は、申請業務に関わるメンバーのみに閲覧権限を絞っています。一方で、契約書や周知文書は営業担当者も確認できた方が業務をスムーズに行えるため、全社に閲覧権限を開放しています。こうした文書の性質に応じた管理は、Explorerでもパソコンのローカル上でもできなかったため、Hubble mini導入を契機に、各種文書の整理や管理体制の構築が進みました。

課題となっていた拠点間の運用には変化がありましたか?
高浜
大きく変わりました。これまでは登記簿や納税証明書の最新版を「どちらの拠点で原本を保管しているか」を都度確認する必要がありましたが、現在は申請を行う担当者がHubble miniにアクセスすれば、必ず最新版が確認できます。古い版と混同してしまうことも無くなり、拠点間を移動しなければならない非効率的な状況が解消されました。
紙の契約書のデータ化をはじめ、Hubble mini導入の費用対効果を実感
Hubble miniの導入によって、社内にはどのような変化がありましたか?
高浜
Hubble mini導入時に、併せて、過去のデータ化できていない紙文書も含めてすべてデータ化することができましたので、今までは毎日1回は書庫でフォルダから原本を探していた作業がなくなり、自席から、必要なタイミングで必要な契約書や文書をすぐに検索できるようになったことが一番大きな変化です。
Hubble miniの導入の定量的な効果があれば教えてください。
高浜
過去の紙の文書は、500件以上のスキャン・データ化を委託しました。オプションで、フォルダを会社名で構成し、そのフォルダに格納していただいている一つひとつのファイルも日付と文書名に整えた状態で納品していただいたのですが、質問のやり取りも丁寧で、非常に感動しました。
自社でスキャンすると、業務の合間に1日10件程度をスキャンするのが精一杯ですし、スキャンした後のデータのファイル名を一つ一つ変えていく作業にも非常に手間がかかっておりましたので、約2人月分の費用を抑えることができました。Hubble mini運用開始後は、日々業務時間の削減を実感しておりますので、過去の契約書のデータ化からHubble miniの運用まで含めて、非常に大きな費用対効果を実感しています。

皆様にお使いいただいているうちにさらに便利な使い方を発見していただいている様子がわかり、非常に嬉しいです。導入後にリリースされた新機能のご所感があれば教えてください。
高浜
所定のメールアドレス宛にPDFデータを送ると自動でHubble miniに取り込まれる「メール経由での締結後契約の取り込み機能」は、まさに欲しかった機能でした。今までは複合機でスキャンした後、メールアドレス宛に送信し、メールのファイルからダウンロードしてHubble miniにアップロードするという手順を踏んでいましたが、複合機からメールアドレス経由で直接Hubble miniに契約書のPDFデータを自動で格納できるようになり、作業がかなり省力化されました。
最後に、今後の展望を教えてください。
高浜
ガス事業は地域の産業・医療、そして暮らしに直結するインフラです。まずはこの基盤を着実に守り、地域に価値を提供し続けることが当社の使命です。そのうえで、私たちが属するガス業界は、いまだにFAXや紙での業務が多く残るオールドインダストリーでもあります。そうした中で、大掛かりなDXを一度に進めるのではなく、Hubble miniのような「使いやすく、業務に馴染むサービス」を一つひとつ導入し、少しずつでも業務を効率化していく。それが、当社が取り組むべきDXの形だと考えています。当社の取り組みが、地方で同じような悩みを抱える企業の皆様の参考になれば嬉しく思います。

本日は貴重なお話をありがとうございました!
会社概要(2026年8月現在)
Company Profile
| 会社名 | 高浜酸素株式会社 |
| 所在地 | 姫路市飾磨区思案橋96 |
| 設立 | 1954年4月 |
| 代表者 | 代表取締役 高浜充治 |
| 営業種目 | ・各種高圧ガスの製造及び製品販売 ・各種医療用ガス製造及び販売 ・各種医療用器具の販売 ・酸素濃縮器レンタル(在宅酸素療法) ・産業機械、機器、工具の販売及びレンタル ・一般家庭プロパンガス販売 ・住設器具、物流関連機器の販売 ・ガス配管工事・住宅リフォーム ・冷暖房機器販売及び設置 ・環境関連機器 ・健康促進機器 |
| URL | https://i-sanso.jp/ |
より詳しいお話をご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。
Hubbleの詳細についての資料も、こちらよりダウンロードできます。

