Google Cloud と Google Workspace の導入・伴走支援からアプリ開発、生成 AI 活用まで包括的なサービスを提供し、お客様のビジネス成長に貢献する Google Cloud 専業のクラウドインテグレーター、株式会社 G-gen 。
同社は2024年7月にサーバーワークスグループのビジョン「クラウドで、世界を、もっと、はたらきやすく」 の実現と事業シナジー創出のため、株式会社トップゲートと合併し、国内屈指の Google Cloud パートナーとなりました。
合併後倍増した業務に一人法務で対応できた秘訣とは。事業部門や顧問弁護士との連携スピードを上げながら、全社の契約リテラシー向上と内部統制強化を両立した契約業務基盤の整備について、株式会社 G-gen コーポレートマネジメント部 総務課 課長 兼 内部監査室 森山 氏にお伺いしました。(取材時:2025 年 2 月)
本記事のポイント
Over view
- コーポレートマネジメント部 総務課の概要(取材時: 2025 年 2 月)
- 人数:3 名(法務担当者数: 1 名)
- 契約書審査件数:約30~40件/月
- 導入前の課題
- システム開発をはじめとするビジネスフローにおける契約締結までの所要時間の長さ
- 各種システムに契約関連情報やナレッジが散在することによる、業務生産性の低下及び企業の資産たる情報の喪失に対する危機感
- Google ドキュメントと Microsoft Word の一元的なバージョン管理
- 事業部門担当者による契約管理台帳の手作業による作成と期限管理の負担の増加
- Hubble の利用範囲・利用文書類型
- 全社
- 契約書及び発注書
- 導入後の効果
- 全社に浸透するシンプルな契約業務フローの構築による契約締結までのスピードの向上と契約情報やナレッジの一元的管理基盤の構築
- 権限統制を前提とした契約情報基盤の構築による内部統制強化と過去案件の情報やナレッジの参照による全社的な契約リテラシーの向上
- 顧問弁護士と事業部門との連携強化や関連契約自動紐づけによる契約書間の関係性の即時把握による業務生産性の向上
- 電子契約連携、契約管理台帳の自動生成、更新・期日通知による事業部門の工数削減と対応漏れ防止による一元管理の実現
グループ内の事業シナジー創出のため合併し、倍増した契約業務を支える一人法務
本日は宜しくお願いいたします。早速ですが、貴社が 2024 年 7 月に発表された合併の概要を教えてください。
森山
当社は株式会社サーバーワークスグループの一員であった株式会社 G-gen と株式会社トップゲートが合併し、株式会社 G-gen に組織統合しました。両者ともに元々 Google Cloud や Google Workspace のリセールやシステムインテグレーション事業を行っていたものの、株式会社トップゲート(以下、「トップゲート」という。)はシステムインテグレーション事業、株式会社 G-gen(以下、「 G-gen 」という。)はリセールやカスタマーサポートにそれぞれ強みを持っていましたので、合併により同じグループ内で事業シナジーを生むことができました。

合併による業務の変化と管理部門の組織変化について教えてください。
森山
トップゲートは合併前から管理部門が独立組織として存在しており、私はトップゲートの経営管理部 総務室で法務を主に担当していました。一方、 G-gen は AWS 専業インテグレーターである株式会社サーバーワークス(以下、「サーバーワークス」という。)を親会社とし、世界でマルチクラウドインテグレーションを提供している Bespin Global Inc. とのジョイントベンチャーとして設立された経緯から、経理や労務は社内に専任者がいましたが、法務業務は親会社のサーバーワークスの法務部門担当者が兼務している状態でした。こうした背景から、合併後は独立組織として法務担当が存在していたトップゲートの総務室が G-gen の法務機能を担うことになりました。
G-gen は合併前の従業員数が約 60 名、トップゲートは約70名でしたので、合併により組織規模が約二倍になりましたが、それに伴い、契約締結や法務相談の量も倍増し、一人法務として対応すべき契約関連の業務量が急増しました。
お一人で倍増した法務業務に対応するのは非常に大変ですね。新規の契約書審査依頼の件数と、貴社のビジネスモデル上、多い契約類型があれば教えてください。
森山
合併前は平均 15~20 件だった契約書審査依頼が、月に 40 件以上になりました。契約類型の特徴としては、 NDA 、リセールの場合の利用規約に対する同意書やシステム開発に関する業務委託契約書、システム運用保守委託契約書の割合が多いです。また契約書だけではなく、電子帳簿保存法対応のために個別契約書に該当する発注書及び請書もタイムスタンプを付して Hubble 内で管理しています。
ありがとうございます。契約業務以外の業務も含め、森山様の業務範囲を教えてください。
森山
法務相談、契約書審査等の法務業務、取締役会や株主総会をはじめとする商事法務業務に加え、社内規程や稟議申請手続の管理、オフィス関連業務、情報システム等の企業総務全般を担当している他、内部監査室を兼務しているので親会社の内部監査室と連携し業務監査等の監査業務も担当しています。

段階的契約や Google ドキュメントを利用するインテグレーター特有の契約業務の課題
森山様が契約業務を担当されていたトップゲートでは、 Hubble 導入前はどのような契約業務フローだったのでしょうか?
森山
事業部門担当者が Backlog で契約書の審査依頼を起票し、コミュニケーションを行い、書類自体は Google ドキュメントで審査を行っていました。審査完了後は事業部門が freee で締結稟議を進め、クラウドサインで締結をした後に Google ドライブへ締結後の契約書を格納し保管、それらを Google スプレッドシートで作成した契約書管理台帳で管理していました。
そうした業務フローの中で、Hubble 導入前に持たれていた契約締結までの課題を教えてください。
森山
3 つの課題がありました。
1 つ目は、契約締結までの所要時間の長さです。
システムインテグレーション事業では、1 つのプロジェクトでも案件のフェーズが移行するタイミングで契約が段階的に発生することが珍しくありません。例を挙げると、以下のような流れになります。
- 最初にお客さまの課題などをお伺いする前にNDAを締結
- 具体的な解決策を検討する場合には要件定義を行うための契約を締結
- 実際に開発を行うためのシステム開発の契約を締結
- メンテナンスを継続してお任せいただける場合にはシステム運用保守委託契約を締結
- 追加開発を承る場合には個別契約を締結
そのような中でも、営業部門は1人で複数件の案件を担当するので「受注における契約業務の重要性」は理解しながらも、いわゆる「事務作業」に時間を捻出することが難しいこと、また事業部門と管理部門(法務)とではプロジェクトの内容においても法的な観点においても相互に理解度の差が大きく細かい質疑応答でも時間がかかってしまうこと、そして契約内容もプロジェクトごとに詳細に定義するため取引先とも確認のキャッチボールが複数回発生することもあり、契約締結は慢性的に遅滞しがちでした。

一人の営業担当がこんなにたくさんの契約の締結手続きを進めていくのですね。一つの案件の複雑さと大変さが想像できます。
森山
さらに、 Backlog 、 Slack 、 Google ドキュメント等、各種ツールを行き来する必要があったため、事業部門からレスポンスが遅れる理由が、質問内容が理解できないためなのか、単に通知に気づいていないだけなのかがわからず、対応に困ることもありました。その結果、本来契約締結しなければならないタイミングよりも契約締結が遅延してしまうという問題が生じていました。
エンジニアがプロジェクトマネジメントを行うツールとして利用されることの多い Backlog を組み込んだ業務フローになっているのは、開発チームに強みを持っていたトップゲート社の特徴を表していますね。
森山
そうですね。ただ、事業部門側承認者がプロジェクト推進に忙しく、契約業務に関するコミュニケーションが円滑に進まない状況も生じていました。そのため、社内コミュニケーションのメインツールであった Slack でのリマインド通知なども必要になり、 1 件 1 件は軽微ですが対応量が増えるにつれ負担が大きくなっていました。
2つ目の課題も教えてください。
森山
2 つ目の課題は、契約書に関するコミュニケーションやナレッジの散逸です。
Google ドライブで締結後の契約書を見ることはできるのですが、契約業務に関するコミュニケーションが Backlog 、 Slack 、 Google ドキュメントに散在していたこともあり、過去の取引の背景や交渉経緯を把握するのが非常に困難でした。
会社の資産であるべき情報を集約するために Backlog でやり取りされたナレッジや残すべき情報をSlackにも転記していたのですが、二重管理で工数もかかっていました。
3 つ目の課題はいかがでしょうか?
森山
3 つ目の課題は、契約書ドラフトのバージョン管理ができていなかったことです。
自社における編集や審査の履歴は Google ドキュメント上に残るのですが、取引先から受領する Microsoft Word (以下「 Word 」という。)の修正版ドラフトは元の Google ドキュメント上のバージョンの上にデータを重ねることができず、契約書修正や交渉の履歴が一元的に管理することができませんでした。また、受領したファイル名の統一ルールを設けていなかったこともあり、バージョン管理ができておらず、契約書の変遷や履歴を把握することが困難な状況でした。
2 つ目と 3 つ目に共通する「契約関連情報の散逸」という課題は、結果的に 1 つ目の契約締結までの所要時間の長さに影響し、すべての課題が関連しているようにも感じます。ここまで契約締結前の課題をお伺いしてきましたが、契約締結後にも課題はありましたか?
森山
はい。契約書管理をスプレッドシートで行っていたため、事業部門としては手作業での入力に負担があり、期日管理も厳格な運用が難しい状況でした。
また、管理部門としては、スプレッドシートだけでは各種契約書間の関係性を把握することができず、監査対応時などは調査に時間を要していました。

管理部門として特に調査に苦労されていたのはどのような場面でしょうか?
森山
システムインテグレーション事業では、システム開発契約書を締結し開発が完了した後にそのメンテナンスを継続してお任せいただくにあたり新たにシステム運用保守委託契約書を締結したり、追加開発を承るにあたり個別契約書を締結したりするなど、案件のフェーズが移行するタイミングで取引上必要となる契約書が段階的に発生することが多いです。後続の契約締結の際には既存の契約内容を確認するため管理台帳から探すのですが、取引先名でソートをかけても複数の契約書がヒットしてしまい、個別に内容を確認して絞り込む必要がありました。
Hubble 導入後に合併をされておりますが、合併前、 G-gen 社における Hubble 導入前の業務フローや課題もご存じの範囲で教えてください。
森山
G-gen では、事業部門担当者がサーバーワークスの管理部門または顧問弁護士に契約書審査依頼をしていました。審査完了した契約書は、 DocuSign で締結し、締結後の契約書は、 DocuSign 内で保管していましたが、他の電子契約で締結した契約書はPDFをダウンロードして Google ドライブに格納し、紙の契約書は紙のままキャビネットに保管するなど、締結後の契約書の保管方法が不統一でした。
そのため、契約書の検索や契約関連情報の集約についてはトップゲートと同様の課題があったのではないかと思います。
合併後に倍増した業務量にも耐えうる、事業部門に浸透するシンプルな契約業務フローを実現
そうした状況の中で、Hubbleを導入した背景を教えてください。
森山
Hubble 導入前は属人的な業務プロセスを運用でカバーしていたため、主担当者が3日休めば契約業務や案件がストップしてしまう状況でした。
私がトップゲートに入社した当時は管理部門のメンバーが大きく入れ替わったタイミングだったこともあり何か情報を得ることにとても苦労していたため、会社の資産である情報の喪失には非常に強い危機感が常にありました。
会社全体の負担を減らしながら、会社の資産であるべき情報基盤を整えるためにも、契約業務フローを改善して一気通貫で契約情報をデータベース化するべきだと考えたことからまずはシステムの導入を決めました。
システムの導入はどのように検討されたのでしょうか?
森山
下図のように、導入検討時に、当社の課題と全社のニーズを整理しました。
事業部門の手作業での入力の作業や電子契約締結後、 Google ドライブに格納する工数を削減し、管理部門としても契約締結後の契約書を一元的に把握するために、契約管理台帳の自動生成機能と、クラウドサイン連携機能は必須の機能でした。
加えて、社内コミュニケーションツールが Slack でしたので、 Slack 連携機能や、 Google ドキュメントを用いながら契約書ドラフトを一元的に管理するバージョン管理も必要でした。

非常に詳細に導入要件を整理されていますね!Hubble導入の決め手を教えてください。
森山
トップゲートにジョインする以前の会社で使用していた CLM システムも検討したのですが、 Hubble はシステムの色味も含め、 UI が使いやすいだけでなく、契約管理台帳項目のカスタム性が高かったことが決め手になりました。
もともと利用していたシステムは見慣れた画面だったと思いますが、それでも Hubble の方が「使いやすい」と感じたのはなぜでしょうか?
森山
以前使用していた CLM システムは、 UI が Hubble よりも複雑で、事業部門にとってはわかりにくいと感じる可能性があると思ったためです。 Hubble のコメント機能は、契約書とセットでシンプルにコミュニケーションを集約してくれるので、全社展開する際に、誰にとっても使いやすい、優れた UI だと感じました。
Hubble のトライアルをした印象はいかがでしたか?
森山
社内に Word のアプリを入れている社員が限られていたため Hubble から Google ドキュメントで編集でき、かつ、取引先から Word でドラフトをもらっても、そのまま Hubble の中でバージョンを連続して一元管理できることに感動しました。また、フォルダ階層の柔軟性も高評価でした。
自動化とカスタマイズの柔軟性の 2 軸で比較検討し、他社サービスと比較してもコストパフォーマンスが高いと感じました。

事業部門の反応はいかがでしたか?
森山
当グループは、「クラウドで、世界を、もっと、はたらきやすく」をビジョンに掲げております。そのため、特にITリテラシーが高いメンバーからは、ローカルを使う場面がなくなることや、情報が一画面に集約されコメントや共有もできる使いやすさについて、すぐにポジティブなフィードバックをもらいました。
Google ドキュメントで契約書の編集ができるため、 Hubble から開いた Google ドキュメントで編集していることを忘れ当社の Google Workspace 環境にある Google ドキュメントと勘違いし Google ドキュメントの URL を共有してしまうなど、使いやすいがゆえの落とし穴はありましたが、 Backlog と併用期間を設けて説明することでスムーズに全社に浸透していきました。
ありがとうございます。Hubble 導入後に G-gen 社と合併され、G-gen 社のメンバーへの再導入もご経験されていらっしゃいますが、合併後はいかがでしたか?
森山
合併後はトップゲート側の業務フローに合わせて G-gen の業務フローが変化したため、合併前と比べて、 Hubble の他にもクラウドサインや稟議ツールの freee 等様々なツールに慣れてもらう必要もあり、新しい業務フローを定着させること自体にハードルがありましたが、 Hubble 導入により事業部門の作業工数を削減し、シンプルな契約業務フローを構築できていたことで乗り越えることができました。
また、 Hubble を導入して契約業務の効率化を図っていなければ、合併に伴い倍増した契約業務量に対応することは難しかったと思います。
顧問弁護士のナレッジを含め事業部門が自ら学べる契約情報基盤により、契約業務のスピードの向上と内部統制強化を実現
改めて、 Hubble を現在どのようにご利用いただいているか教えてください。
森山
契約業務に関わる全ての社員及び顧問弁護士に ID を配布して、全社で Hubble を活用しています。
事業部門からHubble上で契約書審査依頼や相談をしてもらい、 Hubble から Google ドキュメントで編集して契約書審査を行います。取引先から Word ファイルでドラフトが返ってきた場合も Hubble に履歴として集約し、コミュニケーションも Slack と Hubble の連携機能で完結します。契約書審査完了後は、稟議ツールである freee の稟議申請に契約書審査が完了した Hubble の最終バージョンのリンクを記載して稟議を進めています。稟議完了後は、 Hubble と連携させたクラウドサインを使用し締結を実施、締結後は Hubble に自動保管されるため締結後の契約書を一元集約することができ、自動で契約書管理台帳も完成するので、事業部門の手作業による管理工数がほとんどなくなる環境に変化しました。
契約業務フローが非常にシンプルになり、契約関連情報が全て Hubble に一元集約される仕組みです。
まさに、 Hubble 導入前の課題であった、バージョン管理と契約関連情報の散逸という締結前の 2 つの課題に加え、締結後の事業部門の管理工数の負担の課題も解決して、 Hubble で一元管理できるようになったのですね。
森山
はい。契約業務フローの中で、気づいたら情報の集約や管理が完了しているという感覚です。
ドキュメントリストを週に 1 回見に行き、締結済みになっているかどうかを確認しているのですが、クラウドサインで締結した後、事業部門担当者がダウンロードしてGoogleドライブに格納する手間もなくなったため、抜け漏れがないという安心感もあります。
締結前の情報についても、契約審査履歴や交渉の経緯等の情報はもとより、 Hubble の検索は、コメント欄も検索対象にできるため、契約に関する相談やコミュニケーション、過去の案件の背景をナレッジとして参照できるようになりました。

締結前のもう一つの課題であった、契約締結までの所要時間の長さには変化がありましたか?
森山
Hubble 導入後は、 Hubble の Slack 連携機能により、契約業務関連の通知に漏れがなくなりました。リマインドを行うことがなく事業部門から即時にリアクションやレスポンスをもらえるようになり、スピードが格段に上がりました。
Hubble の Slack 通知を読んだら事業部門担当者から「いいね」ボタンでリアクションがあるので、進捗状況によってはこちらからフォローを行うことで、契約締結までの所要時間が短縮しました。
Hubble 導入前後で比較すると契約締結までの所要時間が具体的にはどれくらい短くなりましたか?
森山
Hubble 導入前は審査依頼から契約締結まで3営業日かかっていた簡単な契約書や覚書が、審査依頼を受けたその日のうちに契約締結まで終わるようになりました。システム開発契約書等の一定の複雑性がある契約書についても、契約書審査依頼から締結まで平均すると 1 か月ほどかかっていましたが、 1 週間から 2 週間以内には締結できることも増えてきました。
契約書審査・交渉中に取引背景や契約交渉の経緯について記憶をたどって思い出す必要がなくなったことも、契約業務のスピード向上に寄与していると思います。
非常に大きな変化ですね!
森山
また、顧問弁護士と一緒に Hubble を使うことにより、さらに契約書審査スピードが上がっています。
従来は、事業部門から審査依頼を受けたあと、顧問弁護士へ相談したいと思う項目があった場合には私が内容をとりまとめて顧問弁護士に対して Slack で相談を行っていましたが、 Hubble 導入後は、事業部門担当者が顧問弁護士と私の両方にメンションをつけて審査を依頼し、審査中の案件について顧問弁護士と事業部門担当者が直接やり取りを行うことも可能になりました。
顧問弁護士の一次審査が完了すると Hubble 上で顧問弁護士から私にメンションをもらう業務フローに変化したこともあり、従来は事業部門に対して「契約書審査は原則 3 営業日かかる」とお伝えしていましたが、契約書審査を 3 営業日から 1 営業日~ 1 営業日半まで短縮することができ、契約業務のスピードの向上に繋がりました。
顧問弁護士の先生もHubbleを使いこなしていただいているのですね!
森山
そうなんです。顧問弁護士の先生に、 Hubble の導入の打診をした際には「非常に楽しみです」とポジティブなリアクションをしていただき、実際に使ってみていただいた後も「直感的に使えるとても良いツールですね」と言っていただいたこともあり、 Hubble で一緒に契約書審査を行ってもらうことになりました。
利用開始後は、顧問弁護士の先生がメンションに入っていない、事業部門担当者と私とのコミュニケーションも読んでいただいているようで、次回レビュー時に社内の議論や調整の結果を生かしてくれています。お会いすると「 Hubble は非常に使いやすい」とのフィードバックをよくいただきます。

とても嬉しいです。通常、顧問弁護士の先生に別途社内での議論を整理して別途メールや電話でお伝えする必要がありますが、顧問弁護士の先生との連携業務も削減できているということですよね。
森山
さらに嬉しいのは、事業部門担当者も過去の別担当者の案件や弁護士からのコメントやフィードバックを見る機会ができたことです。 Hubble 導入以前、事業部門の担当者は自身の担当案件以外におけるコミュニケーション知ることがありませんでしたが、 Hubble 導入後は、過去の類似案件の契約書の URL を案内するだけで、別の担当者や顧問弁護士がやり取りした履歴を見ることができるので、次の相談の時に、「別の担当者が類似の契約書ではこのような対応をとっていたので…」と過去案件を参照してくれるようになりました。
事業部門の契約リテラシーが上がったと感じる瞬間ですね。
森山
まさにそうです。例えば基本契約締結後、個別契約書を作成するときに、作業内容や契約期間等、取引の内容に関する欄については審査依頼の前に、事業部門の担当者に入力するように案内をしているのですが、 Hubble 導入前は「わかりません」と記載されている状態、あるいはほぼ空欄のまま依頼を受けていました。
ところが、 Hubble 導入後はドラフトにチャレンジしてくれる人が徐々に増え、類似の契約書を検索し、過去の情報を参照してドラフトしたうえで審査依頼をしてくれるようになりました。
コミュニケーションもゼロベースではなく、過去のナレッジを踏まえたさらに高度なコミュニケーションができるようになったことも含め、事業部門の契約リテラシーを底上げできたことは予想外の導入効果でした。
G-gen 社における契約書テンプレートの種類例 | G-gen 社における契約書審査依頼時の入力項目例 |
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事業別 NDA | 契約書名 |
開発関連契約書(受託/委託) | 相手方名 |
Google Cloud | 締結日・開始日・終了日 |
Google Workspace | 自動更新の有無 |
人事関連契約書 | Salesforce の案件ページリンク |
情報の取り扱いに関する誓約書 | 契約種別( Google Cloud ・ Google Workspace 、開発業務(履行割合型、成果完成型、請負)等) |
上記をはじめとする 30 種類 | freee の稟議ページリンク 等 |
Hubble が直近でリリースした機能で特にご活用いただいている機能を終えてください。
森山
直近では、「関連契約 AI 自動紐付け機能」は待望の機能でした。
システム開発契約書は、基本契約書、フェーズ 1 、 2 があり、運用保守に行って…と案件の進捗に応じて関連契約書が増えていくため、従来は相手方名で対象を絞って、契約書ファイル名や締結日等で関係性を推測していました。関連契約 AI 自動紐付け機能により、契約書間の関連性の整理が自動化され、即時に把握できるようになったことで業務生産性が飛躍的に向上しました。
ありがとうございます。最後に、会社全体としての効果も教えてください。
森山
契約に関するコミュニケーションだけでなく、ドキュメントの編集、コメント、ファイル名の変更やダウンロード・アップロードを誰がいつ行ったのか等、契約業務に伴うあらゆる履歴を追うことができるので内部統制が強化されました。
また、 Hubble 導入前は、締結後の契約書を会社の共有ドライブに格納しなければならないのに、誤ってマイドライブに格納してしまうなどのミスにより権限統制ができなくなってしまうケースも生じていましたが、 Hubble 導入後は、「契約書は Hubble 」というシンプルな業務フローが全社に浸透し、適切に契約情報の権限管理も行えるようになりました。

Hubble は、複雑で難解な契約業務をシンプルにわかりやすくすることで、ビジネス部門の皆様も含めて、契約業務に向き合いやすくするご支援をしているので、非常に嬉しいお言葉です。
森山
契約関連の情報、履歴やコメント欄のナレッジが会社の資産として溜まっていることに対する安心感も大きいです。
合併後は契約業務が倍増しましたが、シンプルで分かりやすいツールだったことで全社的に業務フローを定着させて契約業務を効率化でき、乗り越えることができました。
本日はお忙しい中、素敵なお話をありがとうございました!

会社概要( 2025 年 5 月現在)
Company Profile
会社名 | 株式会社 G-gen |
所在地 | 東京都新宿区揚場町 1 番 21 号 飯田橋升本ビル 2 階 |
設立 | 2006 年 7 月 |
代表者 | 代表取締役 羽柴 孝 |
事業内容 | ・クラウドコンピューティングを活用したシステム企画・開発及び運用 ・Google Cloud™ を活用したシステム・アプリ開発、セミナー、トレーニング、コンサルティング ・講習許可を得た講師による、Google Cloud 認定トレーニングの実施 ・ Android アプリ開発 |
URL | https://g-gen.co.jp/ |
より詳しいお話をご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。
Hubbleの詳細についての資料も、こちらよりダウンロードできます。