「事業部門が協力してくれる業務フローとは? Slack x Hubble 新しい契約審査フローを大公開!」ウェビナー書き起こし

2021年1月27日(水)、Hubble(ハブル)とSlack(スラック)双方のユーザー企業である、テックファームホールディングス株式会社の法務リーダー、井上様を講師としてお招きし、オンラインセミナーを開催しました!

当オンラインセミナーでは、「Slack × Hubble」という新しい契約審査の業務フローを構築するに至った経緯や、事業部門から協力を得る際のポイント、事業部門からの評価等をご紹介いただきました!
本ページではそのオンラインセミナーのの内容を書き起こしております。
(書き起こしにあたり、内容を一部補完・改変しています。)

基本情報


・従業員数:311名(グループ連結、2020年12月現在)
・リーガルチェック件数:約700件/年
・法務メンバー:4名

バージョン管理に課題を感じていたものの、すぐには検討に至らず。

井上

Hubbleを導入する前は、Gmailで契約審査の依頼を受けていました。
メールにWordファイルを添付し、契約審査に必要な情報をメールに記載するという形です。契約の交渉が完了した後は、稟議システムを利用して決裁をとり、締結後には株式会社セキュリティリサイクル研究所(SRI社)のBUNTANというサービスを利用してクラウド上にPDFファイルで保管するという方法で管理をしていました。

井上

バージョン管理は、共有サーバーに各バージョンを入れ、情報が散乱することを防ぐため、フォルダを分けて整理していました。地味に工数がかかる作業でしたが、この工数は仕方ないものだと考えていました。
上長からは改善した方が良いとの提案がありましたが、正直なところ、当時は2人で業務を分担していたので、①バージョン管理方法を変更する際に生じる負荷に耐えられるリソースが無かったこと、②業務自体はそこそこ回っていたことから、Hubbleというツールを知ったはいたものの、すぐに導入検討には至りませんでした。

その後、契約書のレビューツールの情報収集の過程で、再度Hubbleを知ることになり、初めてデモを見ました。デモを見た際には、バージョン管理が簡単になることをすぐに確信しました。また、難解なマニュアルを読む必要がないシンプルな操作性で、そのままMicrosoft Word®︎を利用して契約審査ができるとも感じました。

事業部門とHubbleを使うイメージって持てましたか?

Q. 山下)現在事業部門の100名以上の皆様とHubbleをご利用されていますが、一番最初にHubbleの説明を受けた際に、事業部と一緒にHubbleを活用するイメージは湧きましたか?

A. 井上)むしろ、法務部内のみで使用することの方がイメージできませんでした。ファイルのバージョンだけが管理されても意味がなく、どういった経緯で各バージョンが出来上がったかについてのログを残すことが重要だと思っています。また、そのログというのは事業部と法務とのやり取りの中に存在していたので、そのやり取りをHubbleで管理していきたいという思いもありました。

当初想定していたフローでは事業部の負担が大きかった

山下

Hubbleをご利用いただくにあたって工夫されているポイントなどはございますか?

井上

Hubbleの導入を検討している段階では、現在とは異なる審査フローを検討していました。
具体的には、契約審査依頼からHubbleのコメント機能を利用することを想定していました。事業部門の方に契約書をHubbleにアップロードしてもらうと同時に、Hubbleのコメントで審査依頼をしてもらうというフローです。

井上

この方法だと、従来、法務部門が行っていたバージョン管理の作業を事業部門の方に行ってもらうことになるので、当時は事業部門の方が適切にHubbleにファイルをアップロードできるようにマニュアルを作成していました。そのマニュアルには、契約書の保管場所、アップロードする際のリネームのルール等の細かいルールが記載されていました。また、今までGmailに記載されていた契約審査に当たって必要な情報についても、Hubbleのコメントに書いてもらうことを想定していました。

ただ、①マニュアルを読まない人も一定数存在すること、②マニュアルを読んでもらったとしても事業部門に細かいルールを要求すると適切に運用できなくなる可能性があることという理由から、当初想定していた業務フローは上長から即、却下されてしまいました…。

山下

業務の効率化を推進するために逆に工数が増えてしまっては元も子もないですからね。
そちらの課題はどのように解決されたのでしょうか?

事業部に負担のかからない現在の業務フローと出会う

井上

どのようなフローが事業部門にも負担をかけずに受け入れてもらえるのかを悩んでいたタイミングで、Hubbleのユーザー会に参加しました。ここで他社がSlackワークフローを使用して審査依頼を受けていることを聞き、これだ!と思い、自社でもSlackワークフローを使用する審査フローを採用しようと考えました。

井上

Slackワークフローを使用すると、設問形式で項目を作成できるので、事業部門の方は、その設問に答える形で契約審査に必要な情報を入力していくことができます。これによって、契約審査をする際の事業部門の負担を少なくすることができました(編集部注:Slackワークフローについては後述)。

Hubbleにアップロードする際のルールも非常にシンプルにしました。
具体的には、Hubbleに事業部門の各部署のフォルダを作成し、事業部門の方には、名前等も何でもいいので自分の部署のフォルダにファイルをアップロードすることだけを求めるようなルールにしました。フォルダにアップロードされたファイルについては、法務部門の方でリネームやフォルダの整理をしています。これによって、大きな問題なくも運用できています。

Hubble利用のメリット

山下

Hubbleを使ってみようかなとお考えの方もいらっしゃると思うので、Hubbleをご利用いただくメリットもお伺いできますでしょうか?

井上

Hubbleを導入して感じられたメリットは大きく3つあると思います。

①バージョン管理

自動でバージョンが管理できるようになり、一生懸命フォルダを整理する作業がなくなったので、管理工数を大幅に削減することができました。

②変更点管理
前のバージョンとの差分を自動で取るので、変更点の管理がしやすくなりました。アップロードするだけで前のバージョンとの差分が分かるので、Wordの差分機能をいちいち使う必要もなくなります。

③コミュニケーション
事業部とのやり取りをメールではなくHubbleのコメントで行うことで、メールで送るにはややはばかられるようなちょっとした情報・コメントが集まるようになりました

このちょっとした情報・コメントというのが実は重要な場合もあるので、これらが集まるのは非常に良かったです。特にリモートワークなど働き方が変わったことにより、テキストベースでのコミュニケーションが増えているので、導入しておいてよかったと感じています。

導入後の事業部門からの声

山下

Hubbleのようなツールを導入する際には少なからずネガティブなご意見も出てくるかなと思うのですが、御社ではそのようなお声って発生していらっしゃいましたか?

井上

「またツール増えるの!?」
実際にHubble導入直後は、またツールが増えたね、という声もありました。業務をデジタル化することで業務改善を図っていこうという社風もあり、各部門で様々なツールを導入していたため、新しいルールにキャッチアップしていくことが大変だったという声もありました。

アンケート実施時と現時点での違い
今となってはHubble導入から約1年が経過しているため、事業部門の方も慣れてきています。それに加えて、機能改善も進んでいて、特に、Hubbleのコメントへの「いいね👍」ボタンの追加が大きいです。わざわざコメントを返すまでもない内容のコメントが届いた場合にいいねボタンを押せば、事業部門の方はコメントを確認したことを示すことができ、法務としても事業部門がコメントを見ていることが把握できるので、安心します。

また、Slackから返信をすると、その内容がHubbleにも反映されるという連携機能が追加されたことで、この機能もよく利用されています。そのため、今同じアンケートが行われたらまた結果は変わってくるのでは、と感じています。

Q&Aパート

具体的にSlackワークフローをどのように利用していますか?

井上

事業部門の担当者が、法務への依頼チャンネルからフォームに沿って各項目を入力し送信ボタンを押すと、その情報は法務部だけが見ることができる別のチャンネルに送られるようにしています。入力情報については、全員が見られるような状態というのは問題があるので。
事業部門が情報を記入しやすいという点と情報を閲覧できる範囲を制限できるという理由で、Slackワークフローを利用しています。
なお、契約審査に関するフォームについては、秘密保持契約に関する契約書とそれ以外の契約書という2通りに分けています。また、契約審査以外の法務への相談については、別のフォームを作成しています。

Slackワークフローを利用してしまうとかえって契約審査に必要な情報を十分に収集できなかったというケースはありましたか?

井上

必ず欲しい情報についてはフォームに設問項目を設けることで、むしろ必要な情報は集めやすくなっています。備考欄に情報を追記することもでき、それでもなお更に情報が必要ということであれば、別途ヒアリングを実施しています。
メールで受け付けていた際には、項目漏れが生じたり、項目の一部が削除されていたりする場合があったので、Hubble導入以前の方が情報が揃いにくかったです。

Hubbleにアップロードする際のルールも非常にシンプルにしました。
具体的には、Hubbleに事業部門の各部署のフォルダを作成し、事業部門の方には、名前等も何でもいいので自分の部署のフォルダにファイルをアップロードすることだけを求めるようなルールにしました。フォルダにアップロードされたファイルについては、法務部門の方でリネームやフォルダの整理をしています。これによって、大きな問題なく運用できています。

法務部門で特定のフォルダへの移行やリネーム等の作業は、少人数で法務のリソースが限られている中で負担とはなっていませんか?

井上

Hubble上ではクリックするだけでフォルダやファイルのリネームができるため、私は全然負担に感じたことがありません。

契約書審査に関するやり取りの内容について、事業部門の部門長などに対しての共有はどのように行っていますか?メールでいうCC機能のようなルールは何か定めていますか?

井上

メールは宛先、CC、BCCに含まれていない限りはメールの中身を知ることができないという点で常にクローズドな世界となっていますが、Hubbleではアクセス権限を自由に設定できるため、運用次第だと思います。

弊社の具体的な運用としては、営業部であれば、営業部のメンバーとその部門長がそのフォルダー内のファイルを閲覧できるように権限設定をしているので、営業部の部門長は、チームのメンバーと法務とのやり取りを確認することができるようになっています。
直ぐに上長に確認して欲しい際には、Hubbleでコメントをする際にメンションを飛ばすことで、上長のSlackに通知がいくので、上長も直ぐに内容を確認することができます。また、宛先ではないけど確認しておいて欲しいという場合には、Hubbleでコメントする際に、”CC+@メンション”という形で通知することで、情報を共有するようにしています。

案件管理はどのように行っていますか?

井上

契約審査をGmailで受けていた時は、案件リストを作成していました。
しかし、Hubble導入にあたって、思い切って案件のリストを作成することを止めました。では、どのように案件管理をしているかというと、HubbleはSlackと連携しているので、Slack上で自分の案件に印(ブックマーク)を付けることで管理しています。また、法務が少人数なので、リストを作成せずとも他の人のおおよその状況について把握することができるという背景もあります。

山下

現在はドキュメントリストという進行中の案件と締結後のドキュメントを管理できる機能もございますので、今後Hubbleをご検討いただける方はぜひそちらもお見知りおきいただければ幸いです。(※ドキュメントリストについてはこちらから

(聞き手:Hubble山下、書き起こし・編集:Hubble編集部)

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