【2024年春版】現役法務パーソンが新卒法務にオススメしたい書籍8選

【2024年春版】現役法務パーソンが新卒法務にオススメしたい書籍8選
この記事でわかること
  • 現役法務パーソンの皆様が選ぶ、新卒法務にオススメな書籍
目次

はじめに

みなさん、こんにちは。
4月に入り、新たな職場、新たな部署、新たな職種で働く方も多くいらっしゃると思いますが、最初は新しい業務を覚えたり、新しい同僚と関係性を築いたりする中で苦労や不安もあるでしょう。新社会人となった方は尚更です。

今回は、人気の書籍紹介シリーズの新企画として、新卒で企業法務業務に就かれる皆様に向けて、現役法務パーソンとして活躍される様々な世代の先輩社員の皆様に珠玉の一冊を選んで頂きました。

慌ただしい毎日かとは思いますが、ぜひ休日などに、頭の整理も兼ねて読んでみるのはいかがでしょうか。

『数理モデル思考で紐解くRULEDESIGN -組織と人の行動を科学する-』

基本情報

著者:江崎 貴裕
タイトル:『数理モデル思考で紐解くRULEDESIGN -組織と人の行動を科学する-
発行:2022年11月
出版:ソシム
URL:https://www.socym.co.jp/book/1386

紹介者のコメント


株式会社マネーフォワード 法務知的財産本部 本部長 雨宮 修

インハウス法務の面白さの1つが社内の仕組みや運用を作るルールデザインです。法律や社内規程で決まっているから、だけではルールは浸透も実践もされません。人や組織は複雑系で、守れるルール=ルールに沿った行動を促すものでありつつ、守ることがゴールではないルールをいかにデザインするか、行動科学の発想は有益なヒントを与えてくれると思います。契約も「取引のルール」です。優秀なルールデザイナーを目指して頑張ってください!

『具体と抽象』

基本情報

著者:細谷 功
タイトル:『具体と抽象
発行:2014年12月
出版:dZERO
URL:https://shop.dze.ro/books/52

紹介者のコメント


株式会社KADOKAWA 法務部 部長 片岡 玄一

業務の役に立つ書籍は、大きく「知識のガイド」「行動のガイド」「考え方のガイド」に分けられると思うのですが、具体と抽象は「考え方のガイド」としてお勧めできる一冊です。
法務業務では、「具体的な契約書を雛形化する」「発生した問題に対する再発防止策を立案する」といった形で具体的なケースを抽象化することを求められることが少なくありません。そのため、早い段階で具体と抽象を意識的かつ自由に行き来できるようになっておくといろんな場面で役に立つのではないかと思います。

『ビジネスエリートになるための 教養としての投資』

基本情報

著者:奥野 一成
タイトル:『ビジネスエリートになるための 教養としての投資
発行:2020年05月
出版:ダイヤモンド社
URL:https://www.diamond.co.jp/book/9784478109915.html

紹介者のコメント


ナイル株式会社 取締役 コーポレート本部 本部長 長澤 斉

投資というと株式投資を真っ先にイメージするかもしれませんが、投資とは何らかの利益を得るためにお金に限らず自己の資本を投じることだと私は理解しています。
新卒社員だからこそ、時間、お金、能力などの自身の持つリソースを最大限に投資をして将来の大きなリターンを勝ち取って欲しいです。
本書はビジネスエリートになるべく教養がいっぱい詰まっていておすすめです。
本書には「投資は知の総合格闘技である」という言葉が出てきますが、短期リターンを目指すことなく、毎日、コツコツと知を蓄えて自分で考えて行動できるようになりましょう。
「法務」も総合格闘技だと思いますので、法律だけでなく、事業や会計など周辺領域にも興味を持って貪欲に関与していくといいと思います。

『入門 考える技術・書く技術ー日本人のロジカルシンキング実践法』

基本情報

著者:山﨑 康司
タイトル:『入門 考える技術・書く技術ー日本人のロジカルシンキング実践法
発行:2011年04月
出版:ダイヤモンド社
URL:https://www.diamond.co.jp/book/9784478014585.html

紹介者のコメント


サッポロビール株式会社 法務部 堀越 賢仁

ビジネスシーンにおいては、メール等を含め日々文書を作成する機会があり、とりわけ法務部員はその作成量も多く、法的な内容を含むことから、受け手が理解しやすく認識の齟齬が生じない内容にする必要があるかと思います。一方で、日本語には曖昧な表現が多く、ワードチョイスや文法は間違っていなくとも、こちらの思惑どおりに受け手に伝わらないことが多々あります。そういったミスコミュニケーションの発生を防ぐための思考法やライティング手法が本書には凝縮されており、簡潔な内容でもあることから、何かと忙しい新入社員の方にもおすすめの一冊です。

『知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ』

基本情報

著者:苅谷 剛彦
タイトル:『知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ
発行:2002年5月
出版:講談社
URL:https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000193573

紹介者のコメント


スパイダープラス株式会社 経営管理グループ 管理本部 法務部マネージャー 牛田 昌宏

本書は、「自分の頭で考える」ことの重要性を中心に据え、複眼思考というアプローチを提唱しています。
「どうすればいいのか?」といった漠然とした疑問から出発し、それを具体的な「問い」へと変換することで、自分自身で答えを見つけ出す方法を紹介しています。法務業務だけでなく、日々の様々な場面で役立つアプローチだと思います。
常識やステレオタイプに飲み込まれず、柔軟かつ批判的な思考力を養いたい方へお勧めの一冊です。

『マネジメント[エッセンシャル版] – 基本と原則』

基本情報

著者:ピーター・F・ドラッカー 著、上田 惇生 訳
タイトル:『マネジメント[エッセンシャル版] – 基本と原則
発行:2001年12月
出版:ダイヤモンド社
URL:https://www.diamond.co.jp/book/9784478410233.html

紹介者のコメント


株式会社マクアケ コーポレート本部 企業法務部長 千葉大吾

言わずと知れた名著であり、一見するとマネジメント層向けの表題ではありますが、専門性の高い法務部門の方にはマネジメント層に限らず、一度読んでいただきたい書籍です。法務は、ビジネスの世界では珍しく客観的に法令という根拠を基に問いに対する正解をだすことができる場合があるポジションになります。正解は言論の場では反論を許さない行為となりえるため、コミュニケーションにおいて角が立つ場合が多分にあります。本書では、「真摯さ」「コミュニケーションを成立させるのは受け手」である等、マネジメントの方法以外にも現場の方と話す際や、上司や他のチームにて話す際の姿勢を学ぶことができる書籍となるため、コミュニケーション等に悩んだ際にお勧めです。

『読書について』

基本情報

著者:A. ショウペンハウエル 著、鈴木 芳子 訳
タイトル:『読書について
発行:2013年5月
出版:光文社
URL:https://www.kotensinyaku.jp/books/book169/

紹介者のコメント


Chatwork株式会社 法務部 マネージャー 久松 琢也

本書は、「自分の頭で考える」こととはどういうことかを、「本を読む」こととの対比を交えつつ展開した古典です。法律の専門書、ビジネス書、古典などの先人の知恵に触れる機会が多いと思いますが、これらに触れる際の「姿勢」を作ってくれる本だと思っていて、法務配属の新卒社員の皆様にもおすすめです。
私も大学時代に出会って以来何度も読んでいますが、置かれた環境や興味によって語りかけてくる内容が様々で、刺激をもらっています。

『苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」』

基本情報

著者:森岡 毅
タイトル:『苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」
発行:2019年4月
出版:ダイヤモンド社
URL:https://www.diamond.co.jp/book/9784478107829.html

紹介者のコメント


キャリアインキュベーション株式会社 ディレクター 山﨑 雅彦

日本を代表する戦略家・マーケターである森岡毅さんが、自身の子供のために書きためていた、キャリアや働くことについて考える際の思考法を書籍化したのがこちらの本です。 自身の強みの見つけ方と伸ばし方、マーケティング手法をいかしたセルフブランディングの方法、逆境下での心構えと行動、弱さとの向き合い方といった、新卒や若手社員だけでなくすべてのビジネスパーソンに役立つノウハウが満載です。全ページに仕事に対する情熱と、家族に対する愛情が溢れており、久々にビジネス書で号泣してしまいました。

まとめ

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(本記事の掲載内容は、取材を実施した2024年3月時点のものです。)

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