急成長を目指すスタートアップ企業には、事業を加速度的に拡大しトップラインを伸ばしていくことが第一に求められます。一方で、監査の観点はもちろんのこと、業務スピード向上や事業上のボトルネック回避のためにも効率的かつ磐石な管理体制を整備していくという「守り」の仕組化も非常に重要です。特に、IPO審査においては、契約書を含む取引の証憑を全て適切に管理し、正確な適時開示やコンプライアンス遵守等の上場企業にふさわしい社内体制を構築する必要があります。 では、事業を急速に成長させてIPOを目指しながら、どのように「守り」の体制を構築していけばよいのでしょうか。
本資料は、 スタートアップ企業での広範なコーポレート業務及びIPO/IR実務を担当したご経験のあるVC、DNX Venturesの中野智裕氏と監査法人でのご経験のあるVC、DNX Venturesの角屋魁周氏(公認会計士)のお二方に、特に「どのような契約管理体制を構築すべきか」という点に焦点を当ててインタビューをした内容を書き起こしたものです。
この資料でわかること
Over view
- 契約書をはじめとする取引徴憑の管理及びビジネスフローに応じた正確な適時開示の必要性
- IPO審査時に監査法人から指摘を受けやすいポイント・上場審査の障害
- 情報の網羅性・透明性と会社として総合力を発揮できるコラボレーティブな契約締結や契約管理の重要性
目次
1.急成長を求められる中で必要とされる「攻め」と「守り」のバランス
2.監査法人から指摘されることが多いポイントとは?
3.網羅性と透明性~急成長スタートアップにおける契約業務のベストプラクティスとは?
4.攻めと守りは不可分であり、契約管理はその根幹である
スピーカー
・DNX Ventures 中野智裕氏
九州大学大学院総合理工学府卒業後、2006年にマツダへ新卒入社。北米向けセダン(Mazda6)の商品収益管理業務に従事。2009年にミシガン州のマツダとフォードのJV工場へ出向し、経営企画としてコスト企画管理等を担当。2012年にセールスフォース日本法人に転職、 Finance&Strategy担当としてSaaS事業及び組織の急成長に携わる。2016年に同社投資先のチームスピリットに入社、広範なコーポレート業務及びIPO/IR実務を担当し、上場後に取締役就任。同社退任後、2021年にHacobu入社、執行役員経営管理本部長としてコーポレート業務やガバナンス構築に従事。2022年にDNX Venturesに参画。
・DNX VenturesファイナンスチームSenior Finance Associate 角屋魁周氏
大学卒業後、KPMGあずさ監査法人に入社。製造業を中心とした上場企業の会計監査・内部統制監査をはじめ、衛星開発・情報通信・不動産など、多業種のスタートアップの監査、上場準備支援、財務調査業務に従事。2021年12月、DNX Venturesに参画。慶應義塾大学経済学部卒、公認会計士。
・株式会社Hubble CLO 酒井智也(モデレーター)
弁護士(67期/第二東京弁護士会所属)。2013年慶應義塾⼤学法務研究科(既習コース)卒業後、同年司法試験合格。東京丸の内法律事務所でM&A、コーポレート、スタートアップ支援・紛争解決等に従事。18年6⽉より、Hubble取締役CLO(最高法務責任者)に就任。