AI時代における急速な技術の進展は、法務部門にも抜本的な変革を迫っており、未来を見据えた変革が重要である一方で、従来から行ってきた日々の仕事の成果も求められる法務部門は、短期的な成果と長期的な重要課題への取り組みの間で生じる「企業変革のジレンマ」を避けては通れません。
本稿【後編】では、宇田川 元一『企業変革のジレンマ 「構造的無能化」はなぜ起きるのか』(日経BP日本経済新聞出版、2024年)において提唱されている、組織が考えたり実行したりする能力を喪失し、環境変化への適応力を喪失していく「構造的無能化」の観点から法務部門の変革の本質を改めて捉え直し、本稿【前編】で論じた「判断のインフラ」へと変化しようとする際にぶつかる障壁とその乗り越え方について考察します。
次世代を担う法務リーダーになるために必要な要素とは何か?ぜひご一読ください。
目次
- 構造的無価値化とは何か
- 断片化
- 不全化
- 表層化
- 「法務部門」への作用
- 部門内の断片化・専門化への弊害
- 短期対応の優先と変化への鈍感さ
- 「コストセンター」視されることによる悪循環
- DX 領域における作
- 法務部門が構造的無能化を乗り越える3つの「処方箋」
- 組織改革に働きかけるリーダーシップ
- 対話を通じた協調
- 意思決定の密度向上
- 結論ーAI時代において、人に求められるのは「構造に働きかける力」